私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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Frankelに見るGalileo×BMSデインヒルのニック

昨年の欧州競馬はCamelotの英3冠挑戦などの話題があったものの、やはりFrankelの連勝記録に注目された方々も多かったのではないだろうか。

私も、そのレース振りに魅了され続けた一人であるが、結局14戦全勝してG1は10勝、特にG1を9連勝したのには恐れ入った。

全競走成績が英国におけるもので、『他国に遠征していても連勝していただろうか』などと意地悪な想像をしたりもするのだが、いずれにしてもスーパーホースであることに違いはない。

Frankel

バンステッドマナースタッドでの種牡馬入りも決まり、引退しても『英国の至宝』として存在し続けるであろうFrankel。

その血統は、父が欧州№1種牡馬であるGalileo、母の父はデインヒルであり、現代の欧州競馬の最先端を行っているような配合である。

非サンデー系なので、日本の生産者の方々にとっても魅力的な血統の持ち主だろう。

そこで、ここではFrankelの血統面にスポットを当てながら、今欧州で最も注目されている配合であろうGalileo×BMSデインヒルのニックについて考察したいと思う。

まずデインヒルの血統に目を向けたい。

ハートラインという考え方からしても、Galileo×デインヒル牝馬の組み合わせで重要な役割を果たす血脈だろうと推測する。

そのデインヒルの血統だが、何といってもNatalma3×3がある。

このクロスは、一方が息子を経て、もう一方が娘を経てクロスされているのだが、このように性的にリンクするクロスは自分の好みだ。

さらに、母内にあるNatalmaの位置はハートライン上にあり、このクロスをさらに意味のあるものにしているように思える。

すなわち、Galileo×BMSデインヒルによりデインヒルの位置がハートライン上にある点を考慮すると、Natalmaもまたデインヒルを通じて、このニックにおいてハートライン上に存在することになるからだ。

デインヒルの血統では、Lady Angela≒Alibhaiのクロスも面白い。

Lady Angela=Alibhai

いずれの血脈も父にHyperionを持ち、母の父系はTraceryという点で共通している。

この血統的親和性は、Northern DancerとGraustark/His Majestyの組み合わせを通じて見つけることが多い。

少し脱線すると、ダイワメジャーの母であるスカーレットインクにもLady Angela≒Alibhaiの組み合わせが存在する。

ダイワメジャー産駒の場合、Northern Dancerクロスを持っていると、Almahmoudクロスが派生するだけでなく、このLady Angela≒Alibhaiも強化されるのかもしれない。

現時点でダイワメジャー産駒の獲得賞金順トップ5はいずれもNorthern Dancerクロスを持っている。

さて、デインヒルの話しに戻るとして、彼の血統で最後に上げておきたいのがCrafty Admiral≒Buckpasserの組み合わせである。

Crafty=Buckpasser

いずれも母の父がWar Admiralで共通しているほか、両血脈ともにBull Dogを有していて、さらにTeddyのクロスを持っている点までも同じだ。

Crafty Admiral≒Buckpasserは、デインヒルのほかに種牡馬ではPolish PrecedentやHonor Grades、日本でも繋用されたブラックタイアフェアーの血統にも登場する。

さて、今度はGalileoの血統に注目してみる。

とはいっても、Northern Dancer/Mr.Prospectorの組み合わせや、それから派生するNative Dancerの性的にリンクしたクロスといったところが特徴だろうか。

『血を合わせる』という観点からすると、Galileoの父Sadler's Wellsと母Urban Seaはベストマッチというほどの血統パターンだとは思えない。

ただ、『X FACTOR』によればGalileoはPrincequilloのハートラインを受け継いでいるようだし、実際にこの血統パターンで英愛ダービーやKジョージを制しているのだから、他馬よりも優秀な心肺機能を有している可能性は大いにある。

一方で、父方(Sadler's Wells)だけで見るとNearctic≒Specialがあったり、母方(Urban Sea)だけで見ればPrincequillo≒Prince ChevalierやAralia≒Almyra、さらにはBelle Sauvage≒Espressoなど随所に興味深い血脈を持っている。

この辺りがGalileoの、あるいはKng's BestやSea the Starsのような近親馬の活躍につながっているのだろうか。

そして、これらのことを踏まえながらGalileo×デインヒル牝馬の配合に注目するとどうなるか。

Galileo=Danehill

まずNorthern Dancer3×4ができるが、これに伴いNatalma4×5*5のラインブリードも派生する。

デインヒルの代で性的にリンクしていたNatalmaが、Northern Dancerクロスを経てさらに強化される血統パターンだ。

加えて、デインヒルが持っていたLady Angela≒Alibhaiの組み合わせも、これまたNorthern Dancerクロスを経て活かされている形となる。

母の父あるいは2代母の父にデインヒルが入っているとき、Northern Dancerクロスを加えると上記のような組み合わせができるほか、Natalmaがハートライン上に位置する形でクロスされるので、競争能力の強化という点では好ましい印象を受ける。

一方、Buckpasser5×5ができるのもこのニックの長所だろう。

デインヒルが持っているCrafty Admiral≒Buckpasserが強化されるほか、Galileo×デインヒル牝馬の組み合わせから牡馬が生まれた場合はBuckpasserが1本、牝馬が生まれた場合は2本ともハートライン上でクロスされることになる。

そして、Galileoとデインヒルの血が合わさることで新たにできるのが、Miswaki≒Spring Adieuである。

Miswaki=Spring Adieu

両血脈ともNative Dancer系×Buckpasser系の組み合わせから生まれている。

また、MiswakiはNasrullah4×4を持つ一方、Spring AdieuもNasrullahの近親であるMahmoudを内包している。

こうして見てみると、Galileo×BMSデインヒルのニックは、血統的には非常に相性が良いように思える。

海外の血統関連サイトTrueNicksでは、Galileo×BMSデインヒルに関する興味深いデータがある。

2011年現在のもののようで、少し古いデータとなってしまうが、それでも十分に価値があると思う。

graph1

graph-2

①Galileo×BMSデインヒル、②Galileo×他のBMS、③他の種牡馬×BMSデインヒルという比較の表である。

3つの表とも出走率や勝ち馬率はそれほど大差ないのだが、ステークス勝ち馬率が大きく異なる。

すなわち、②や③のパターンのそれが8%や5%であるのに対し、①Galileo×BMSデインヒルになると全体で16%という高いアベレージを記録している。

特にすばらしいのはGalileo×BMSデインヒルから生まれた牝駒の場合で、そのステークス勝ち馬率は18%である。

この組み合わせから牝駒が生まれた場合、Buckpasser5×5のクロスは2本ともハートライン上でクロスされることになるのだが、この競走結果と何らかの関連性があるのだろうか。

さて、最後にFrankel単体の血統にも少し触れようと思う。

大部分は、既に指摘したGalileo×デインヒル牝馬の組み合わせで説明できると思うが、それ以外に指摘しておきたいのがRose Bower≒Stage Door JohnnyによるNearco/Prince Roseのニックを活かした組み合わせである。

Rose=Stage

Nearco/Prince Roseのニックは多くの一流馬に見られる組み合わせであるが、Frankelの場合は2代母Rainbow LakeもNasrullah/Princequilloのニックを活かした配合であり、マクロの視点からするとRose Bower≒Rainbow Lakeという見方もできる。

このような血統背景を持つFrankelだから、競走馬としてだけではなく、種牡馬としても多くの成功を収めそうだ。

個人的にもGalileo×BMSデインヒルのニックを持つ繁殖牝馬が欲しいところが、市場価値が相当高そうなのでまず無理だろう。

それでも、将来的にはFrankelの肌馬あたりを所有してみたいものだ。

サンデー系種牡馬との相性もかなり良いのではないだろうか。
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[ 2013年01月23日 22:08 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)

Xファクター 最終回 『4大Xライン』

原著 『X FACTOR』では、ハートスコアの測定プロジェクトが行われたと言及しているのが、そのなかで明らかになったのが、特定のXラインに属する馬たちの心臓はおおよそハートスコアが同じということである。

特定のXラインとは、すなわちPrincequillo、War Admiral、Blue LarkspurおよびMahmoudのXラインのことだという。

これらは『4大Xライン』と評されるほど、他のXラインに比べて大きな心臓を伝える傾向にあるらしい。

ここで一つ断っておきたいのは、この測定プロジェクトはおそらく米国を中心に行われたということだ。

だから、結果として4大Xラインも米国に馴染みのある馬たちの名前ばかりとなっている。

もし、欧州でも同様のプロジェクトがおこなれていれば、そこにはHyperionやNasrullahのような名前が大きな心臓を伝えるXラインとして登場してくるかもしれない。

自分が言いたいのは、米血脈ばかりが優れているわけではないということだ。

それを踏まえた上で、先に述べた4大Xラインについて紹介していきたい。



4大Xラインのなかでも、とりわけ大きな心臓を伝えるのがPrincequilloのXラインだ。

このPrincequilloのハートラインを持つ馬の例としては、米3歳牡馬チャンピオンのKey to the Mintを挙げておきたい。

Key to the Mint

ハートスコアの測定プロジェクトのなかで、最も大きな心臓を有していたのがこのKey to the Mintだったという。

Key to the Mintの母Key Bridgeは不出走だったが、4大XラインのうちPrincequillo、War Admiral、Blue Larkspurの3本をXライン上に持つという、大変価値のある繁殖牝馬である。

原著ではKey Bridgeがダブルコピー牝馬として紹介されているが、さらにその母Blue Bannerもまたダブルコピーだという。

Key to the MintにはKey to the KingdomというG3勝ち馬の半弟がいるのだが、彼の娘や孫娘のハートスコアを調査した結果、Key to the KingdomはWar AdmiralのXラインを受け継いだとのこと。

Key Bridgeの視点から言えば、彼女はおそらくPrincequilloから受け継ぐX染色体とWar Admiralから受け継ぐそれとを持つ、ダブルコピー牝馬だったのだろう。

Key to the MintとKey to the Kingdomは兄弟であり、母馬からのみX染色体を受け継ぐ点では共通しているが、その受け継いだX染色体が兄弟で異なっていたことになる。

最近の活躍馬では、何といってもGalileoか。

Galileo

今や欧州のトップ種牡馬であるGalileoだが、原著『X FACTOR』によれば、母の父Miswakiを介してPrincequilloのXラインを受け継いでいる種牡馬に分類されるとのこと。



Princequilloに次いで大きな心臓を伝えると思われるのが、War AdmiralのXラインだ。

そして、おそらく現代の競馬において最も成功しているXラインだろう。

War AdmiralのXラインを受け継ぐ馬としては、やはりBuckpasserを挙げておきたい。

Buckpasser

Buckppaserは米年度代表馬に輝いているが、自身の系統を父系として繁栄させることには失敗している。

ただ、その心臓はXラインを介して現在でも多くの名馬に受け継がれている。

特にBuckpasser牝馬がMr.Prospectorと交配されたとき、その組み合わせから生まれた牡馬は素晴らしい成績を収めた。

例えば愛2歳牡馬チャンピオンのWoodmanである。

Woodmanは種牡馬になってから多くの牡馬を輩出したばかりでなく、Bosra ShamやGay Gallantaのような牝駒のG1勝ち馬も輩出して、自身の心臓を娘たちに伝えている。

原著で紹介されている、もう一頭War Admiralの心臓を受け継ぐ馬としては、本邦繋用のワイルドラッシュを紹介しておく。

ワイルドラッシュ

ワイルドラッシュは、残念ながら諸事情により産駒頭数は多くないものの、G1馬をはじめ多くの活躍馬を輩出している。

ワイルドラッシュの心臓の大きさは、Xファクターの考え方からすると牝駒にのみ受け継がれるわけだが、その観点からすると、父の代表牝駒であるクラーベセクレタなどはWar Admiralの心臓を受け継いでいるのだろうか。

クラーベセクレタは、Buckpasser5×5*6を有しているのだが、その3本いずれもがXライン上に存在するという事実は大変興味深い。



次に取り上げるのはBlue LarkspurのXラインだ。

このXラインはPrincequilloやWar Admiralが伝える心臓の大きさに比べると小さいものらしいが、それでもWar Admiralとのコンビネーションで大きな心臓を伝えることがあるようだ。

Buckpasserの母BusandaやKey to the Mintの2代母Blue Bannerなどは、War Admiralの心臓タイプに属するものの、その血統内にBlue Larkspurとのコンビネーションを有している。

Blue LarkspurのXラインを受け継ぐ娘としては、Banish Fear(Cosmic Bombの母、Prince Johnの2代母)やBlue Delight(米3歳牝馬チャンピオンReal Delightの母)などが挙げられる。

現役の種牡馬のなかでは、TiznowがBlue LarkspurのXラインを受け継いでいるという。

Tiznow

Tiznowの母の父Seattle SongのXライン上にはBlue Larkspurがあり、Tiznowはその心臓タイプを受け継いでいることになる。



最後に取り上げるのが、MahmoudのXラインである。

このカテゴリーには、当然Northern Dancerの名前が登場する。

Northern Dancer

そのXライン上にはMahmoudの名前があるほか、Gainsboroughクロスのうち1本がハートライン上にあり、Mahmoudの遺伝効果を強化しているようにも思える。

このほかに、同じく2代母にAlmahmoudを持つHaloも、MahmoudのXラインを受け継いでいるという。

そして、そのNorthern DancerやHaloをXライン上に持つFusaichi PegasusやWith Approvalなども、MahmoudのXラインを受け継いでいる種牡馬らしい。



以上が4大Xラインと呼ばれるものに属する馬たちであるが、原著にはもっと多くの名馬・名種牡馬・名牝の名前が大きな心臓を持つであろう馬としてリストアップされている。

興味のある方は、是非2冊の原著を手にすることを薦める。

『X FACTOR:What it is & how to find it:The Relationship Between Inherited Heart Size and Racing Performance』Marianna Haun著

『UNDERSTANDING THE POWER OF THE X FACTOR:Patterns of Heart Score and Performance』Marianna Haun著
[ 2013年01月11日 18:28 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)

Xファクター 第4回 『ダブルコピー牝馬』

Xファクターの第4回は、ダブルコピー牝馬について取り上げる。

過去3回のXファクターに関する記事では、大きな心臓という特徴はX染色体を通じて伴性遺伝するという考え方を中心に展開してきた。

牡馬は、Y染色体とX染色体を1本ずつ持っている。

牝馬は、Y染色体は持っていないが、その代わりにX染色体を2本持つ。

産駒が生まれる際、種牡馬はYかXのうちの1本を、繁殖牝馬はペアのXのうち1本を伝える。

このとき、種牡馬がY染色体を伝えれば牡馬が、X染色体を伝えれば牝馬が生まれる。

牝馬は2つのX染色体を持つが、1つは父側から、もう一つは母側から受け継ぐ。

そして、牝馬の持つ2つのX染色体のいずれもが大きな心臓を伝えることのできる特徴を持っている場合、原著ではそのような牝馬を『ダブルコピー牝馬』と呼んでいる。

ダブルコピー牝馬が牡馬を産んだ場合、牡馬は母馬からのみX染色体を受け継ぐが、母が2本持つX染色体のうちどちらを受け継いでも、母がダブルコピー牝馬のため、その牡馬は結果的に大きな心臓という特徴を持つ遺伝子を受け継ぐ。

ダブルコピー牝馬が牝駒を産んだ場合は、父が大きな心臓を持っているなら、その牝駒もダブルコピー牝馬と見なすことができるだろう。

もし普通の心臓を持つ種牡馬とダブルコピー牝馬が交配されて、結果として牝馬が生まれた場合、その牝駒は『シングルコピー牝馬』である。

シングルコピー牝馬とは、2つのX染色体のうち1つだけが大きな心臓という遺伝子情報を受け継いでいる牝馬のことを指す。

また、いずれのX染色体も大きな心臓とい遺伝情報を持ち合わせていない場合、その牝馬は『ゼロコピー牝馬』である。

原著である2冊の『X FACTOR』のなかで、ダブルコピー牝馬の最たる例としてA.P.IndyやSummer Squallの母であるWeekend Surpriseを挙げている。

Weekend Surprise

この牝馬は、大きな心臓を持っていたSecretariatを父に持ち、母Lassie Dearもまたダブルコピー牝馬という血統背景から生まれている。

Weekend SurpriseのXライン上にはPrincequilloが2本あり、一つはSecretariatから、もう一つは彼の半兄Sir Gaylordから伝わっているものだ。

Weekend Surpriseのハートスコアは137だったが、この数値はSir Gaylordのハートラインに属するものらしい。

つまり、Secretariatの心臓の大きさはWeekend Surpriseの体においては劣性となっているが、その遺伝子情報はSecretariatから受け継いだX染色体とともに持っている。

Sir Gaylordの伝えるX染色体からは、ハートスコアにして137~140程度の心臓が伝わるようで、Sir GaylordをXライン上に持つ馬に対してしばしば見られる特徴だという。

そういえば、他の方々の血統関連のサイトやブログを覗くことがあるのだが、なかにはダブルコピーを異なった形で捉えている方もいらっしゃるようだ。

すなわち、Xライン上にクロスを持つ牝馬がダブルコピー牝馬だという考え方だ。

原著通りの考え方でいけば、自分がこのブログで展開している考え方で良いかと思うが、一方でWeekend Surpriseのような有名なダブルコピー牝馬にはしばしばXライン上のクロスという特徴も見られる。

Weekend Surpriseの血統で言えばSomethingroyalのクロスがこのパターンに該当するし、他の有名なダブルコピー牝馬としてはSeattle Slewの母My Charmer、古くはLa TroienneやPocahontasというダブルコピー牝馬もXライン上にクロスを持っている。

有名な牝馬にダブルコピーが多く存在する一方、シングルコピーながらケンタッキーダービーを制覇した牝馬もいる。

それがWinning Colorsである。

Winning Colors

原著によるとこの牝馬は大きな心臓を持っているが、それは母方のハートラインから受け継いだ特徴であるという。

なぜなら、父Caroの心臓は解剖の結果、普通サイズのものだったからだ。

Winning Colorsの持つ大きな心臓は、おそらく彼女の2代母Miss Carmieからくるものだろう。

Miss Carmieは、自身の全てのXライン上に大きな心臓を持つ馬たちを配している馬である。

そのため、Miss Carmieもダブルコピー牝馬として原著では紹介されている。

Winning Colorsのようなシングルコピー牝馬でも、2本あるX染色体のうち大きな心臓を伝えるX染色体のほうを産駒に伝えれば、その産駒も大きな心臓を持つ可能性がある。

牝駒のゴールデンカラーズ(父Mr.Prospector)は確率のゲームに勝ち、大きな心臓を受け継いだのだろうか。

彼女はOPのフローラS(芝1400)に勝ってG3クイーンSにも2着しているが、繁殖牝馬としてはさらに優秀で、8勝してG3キーンランドCを制したチアフルスマイル(牝、父サンデーサイレンス)を輩出している。

ちなみに、Miss Carmieの心臓はBlue Larkspurのタイプに属するものらしい。

Weekend Surpriseは、Sir Gaylordを経てPrincequilloの心臓タイプに属するという。

PrincequilloとBlue Larkspurは、ほかにWar AdmiralとMahmoudを加えて、原著では4大ハートラインと呼ばれている。

次回はその4大Xラインの例を何頭が挙げて、この『Xファクター』シリーズの最終回にしたいと思う。
[ 2013年01月09日 08:11 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)

Xファクター 第3回 『ハートスコア』

Xファクターの第3回は、『ハートスコア』と呼ばれるものに焦点を当てたい。

ハートスコアとは、競走馬の心臓のサイズをわかりやすいように数値化したものである。

ハートスコアは、シドニー大学のSteel博士を中心にオーストラリアの研究者らによって考案された。

その対応表によれば、心臓重量3kgがハートスコア100に相当し、以下3.8kg→110、4.6kg→120、5.4kg→130、6.2kg→140、7kg→150、7.8kg→160という具合になっている。

では、大きな心臓と平均以下のそれとを分ける基準値はいくつなのか。

オーストラリアのStewart博士は、以下のように区別している。

・ハートスコアが103以下…小さな心臓と見なす

・ハートスコアが104~116…標準的な大きさの心臓

・ハートスコアが117以上の牝馬…大きな心臓

・ハートスコアが120以上の牡馬…大きな心臓

以上のような形で区別された。

そこで、実際に高いハートスコアを持つ馬、すなわち大きな心臓を持つ馬はレースにおいて高い競走能力を示すのかという疑問が生じてくる。

オーストラリアのある年度に行われた調査では、AJCダービーもしくはヴィクトリアダービーに出走した22頭のうち18頭の競走馬に対して心臓の調査が行われたが、そのうち実に17頭が120~136というハートスコアを示した。

同じく、メルボルンCもしくはコーフィールドCで優勝した20頭の勝ち馬のうち、15頭が120以上のハートスコアを記録している。

これら4レースは、オーストラリア国内のレースのなかでも格付けの高いレースだ。

ハートスコアにおける100と120という数字の違いは、20という単純な数値の違いよりも、心臓機能という点で数字以上の違いがあるようだ。

ハートスコア100=心臓重量3kgの1回拍出量(それぞれの心室から1回の心臓の鼓動によって駆出される血液量)は0.5リットルであるのに対して、ハートスコア120=心臓重量4.6kgのそれは1リットルである。

『X FACTOR』のなかで、Stewart博士の言葉が紹介されている。

『…1回拍出量が1リットル以上の大きな心臓を持つ馬と、1回拍出量がその半分以下の心臓を持つ馬とを比較したとき、この両者の調教効果にはかなりの違いがあるはずだ…』

ハートスコアは心電図を用いて測定する方法が確立されているようで、原著にもその方法が記されているが、自分は獣医でもなければ心電図を扱えるわけでもないので、その部分はあまり読んでいない。

『X FACTOR』の原著なかでは、巻末に実例として有名馬のハートスコアを何頭か紹介している。

例えば、1990年代の活躍馬でいえばHoly Bullのハートスコアは147だとされている。

今となっては入手困難になっているこれら2冊の本だが、興味のある方は機会があれば是非手にしてほしい。

一部ではプレミアが付いた値段で売られているようだ。

自分が米国の本屋で買った時や、ネットで第2巻を購入したときは通常の値段で買えていたのだが…。

次回のXファクターでは、大きな心臓を伝えるX染色体をホモ因子で持つとされる“ダブルコピー”と呼ばれる牝馬たちに焦点を当てたい。
[ 2013年01月08日 07:58 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)

Xファクター 第2回 『X染色体の遺伝径路(ハートラインまたはXライン)』

Xファクターに関する記事の第2回は、X染色体の遺伝径路について具体例(血統表)を参考にしながら書いていきたい。

第1回の記事では、大きな心臓という特徴はX染色体を通じて伴性遺伝するという考え方があると述べた。

その遺伝の伝達方法については前回文章で説明したが、今回はもう少しわかりやすいように血統表を見ながら話しを進めていく。

過去にこの記事を書いた時は、2007年度のダービー馬ウオッカと2008年度のダービー馬ディープスカイの血統表を例にして話を進めたので、今回もこの2頭を牡馬・牝馬の例として取り上げる。

まずは、ディープスカイを例に『牡馬におけるX染色体の遺伝径路』を血統表を参照しながら説明したい。

ディープスカイ

ディープスカイは牡馬なので、父であるアグネスタキオンは息子のディープに対してY染色体を伝えるのみで、X染色体は伝えていない。

牡駒がX染色体を受け継ぐには、自身の母馬から受け継ぐしかなく、ディープの場合は母アビからX染色体を受け継いだことになる。

このような法則をもとに、X染色体の遺伝径路(以下、『Xライン』と記す)を血統表のなかで色分けしてみた。

色が付いているところが、牡馬(ディープスカイ)におけるXラインである。

基本的には青で色分けしているのだが、ディープの血統表には青よりも赤による色分けが多いのがお分かりかと思う。

赤で色分けしているのは原著である2冊の本『X FACTOR』において、大きな心臓を持つ馬として、あるいは大きな心臓を産駒に伝える馬として紹介されている馬たちだ。

Xライン上にこれだけ多くの大きな心臓という特徴を持つ馬が存在するのだから、かなりの確率でディープスカイの心臓は通常のそれよりも大きいことが推測される。

一方、牝馬におけるXラインをウオッカを例に見てみよう。

ウオッカ

牝馬は父母両方からX染色体を1つずつ受け継ぐので、上記のように牡馬と比べてXラインが倍近くになる。

多くのXラインがあるからと言って、Xライン上のすべてのX染色体を受け継ぐわけではない。

上記血統表に記したXラインは、あくまでこれらのうちのいずれかのラインを辿ったX染色体(牝馬の場合は2本、牡馬の場合は1本)を受け継いでいるという意味である。

ちなみにウオッカの血統自体に視点を絞って言えば、ディープスカイのそれに比べて赤の色分けが少ないことがわかる。

これは原著『Xファクター』における調査が米国主体によるものであり、ディープスカイのような米国血脈主体の血統においては、自然と赤の色分けが多くなりやすい点に起因する。

ディープスカイに比べると、ウオッカの血統は欧州血脈や日本の血脈が多いので赤の色分けは少ない。

しかしながら、父タニノギムレットあたりはその血統からかなりの可能性で大きな心臓を持っていると思われるし、母系のトウショウボーイも同様である。

自分の考えでは、ウオッカの血統表でもかなりの部分で赤の色分けができると考えているし、ウオッカ自身少なくともシングルコピーか、あるいはダブルコピー牝馬の可能性さえあると考えている。

シングルコピーやダブルコピーについては、また別の記事で紹介したい。

ただ、『大きな心臓を受け継いでいる可能性が高い』と判断できる血統馬が、必ず活躍するとは限らないのが競馬である。

オーストラリアにおける競争馬の心臓調査の第一人者、Stewart博士の言葉が原著『X FACTOR』のなかで紹介されている。

『…ある馬が大きな心臓を持つ馬だと判明した場合、ほかに多くの要素が競走能力に関係している事実に注意を払わない限り、思わずその馬に対して過大な期待をかけてしまう危険性がある…』

Stewart博士によれば、他の馬たちよりも小さい心臓を持ちながらも、それを補って余りある多くの長所をもって活躍した名馬も存在するという。

博士の言葉を裏付ける事実として、原著ではBold RulerとCaroの例を紹介している。

この2頭は死亡解剖の結果、普通サイズの心臓だったことが確認されている。

Bold Rulerは現役時米国にて33戦23勝し、米年度代表馬になるほどの活躍を見せた。

種牡馬になってからも米チャンピオンサイアーになること8回。

輝かしい成績である。

Caroは仏英で19戦6勝し、降着により繰り上がり優勝した仏2000ギニーのほか、ガネー賞なども制している。

Caroの場合は種牡馬としてのほうが大成し、多くの活躍馬を輩出し仏リーディングサイアーに輝いた。

このような事例からも、心臓の大きさだけが競争能力に影響を与えるものではないのである。

ただ一方で、大きな心臓を持っていることに越したことはないのも事実だ。

では、何を基準に心臓の大小を決めているのか。

第3回では、その心臓のサイズをわかりやすいように数値化した『ハートスコア』というものについて書く。
[ 2013年01月07日 18:02 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)

Xファクター 第1回 『Xファクター』とは何か

旧ブログでも扱ったが、今後このブログでも何度か『Xファクター』的な考え方が出てくることが予想されるので、過去のアーカイブとして全5回に分けてアップしておく。

そもそも『Xファクター』とは何か。

自分が初めてXファクターを知ったのは、十数年前にケンタッキーのセリ市に行った際、現地の本屋で見つけたMarianna Haun著の『X FACTOR:What it is & how to find it:The Relationship Between Inherited Heart Size and Racing Performance』という本を手にしたときである。

副題『心臓サイズの遺伝と競走能力の関係』というフレーズを見ただけで興味を持ってしまい、とりあえず購買して後でじっくり読んだ。

この本は、Secretariatの活躍と死後の解剖のことから文章が始まっている。

Secratariatの心臓は、解剖を担当した獣医の推定によれば約10kgの重量があったらしい。

この重量は、通常の競走馬のそれに比べて約2倍の重さだ。

また、Secretariatの競走馬時代のライバルShamもその死後に同じ獣医によって解剖されたが、Shamの心臓重量は8.2kgだったという。

こちらも通常の馬よりもはるかに大きい心臓である。

一方、オーストラリアにおいては、名馬Phar Lapもまた大きな心臓を有していたらしく、その重量は6.4kgだった。

ちなみに、原著では重量の単位はポンドになっているが、自分はキロのほうが慣れているので、この形で話しを進めていきたい。

注目すべきは、SecretariatとShamの母の父がいずれもPrincequilloだった点である。

Princequilloはブルードメアサイアーとして非常に優れた成績を収めて、米国では8回リーディングBMSに輝いている。

オーストラリアでは血統やそれに関する遺伝学も活発に研究されているようで、この国の研究者たちはSecretariatやShamなどの例から『心臓の遺伝はX染色体を通じて伴性遺伝(性染色体上にある遺伝子による遺伝)するのではないか』と推測した。

競走馬には、Y染色体とX染色体という2種類の性染色体がある。

牡は、Y染色体とX染色体を1本ずつ持っている。

牝は、Y染色体は持っていないが、その代わりにX染色体を2本持つ。

産駒が生まれる際、種牡馬はYかXのうちの1本を、繁殖牝馬はペアのXのうち1本を伝える。

このとき、種牡馬がY染色体を伝えれば牡馬が、X染色体を伝えれば牝馬が生まれる。

つまり、性別の決定は種牡馬の側に委ねられる。

繁殖牝馬は2つのX染色体を持つが、1つは父側から、もう一つは母側から受け継ぐ。

繁殖牝馬がどちらのXを産駒に伝えるかという点については、まさに神のみぞ知るというところだが、いずれにしろ母馬は産駒にX染色体しか伝えないのである。

これを踏まえてSecretariatとShamについて考えると、大きな心臓を持つこの2頭の血統面における共通項は、BMSにPrincequilloを持つ点にある。

2頭にとってPrincequilloは母側にあるのだから、もし大きな心臓とPrincequilloの間に遺伝的な関連性があるとしたら、その特徴は伴性遺伝という形でX染色体が関係していることになる。

『X FACTOR』の本のなかで、遺伝学者のGus Cothran博士はこのように述べている。

『…もしオーストラリアの研究者たちが言うように心臓の大きさが伴性遺伝するとしたら、その特徴はある一つの原因に辿りつけるような遺伝子の突然変異によるものだろう…遺伝子の突然変異というものは、何百年経っても変化するものではない…』

この考え方を背景に調査した結果、Pocahontas(1837)という牝馬と通じてSecretariatと1764年生まれの名馬Eclipseの間に遺伝的関連性が認められたという。

Eclipse

Eclipseは今から200年以上前に生まれた馬だが、当時は名馬を埋葬する際に心臓、蹄、睾丸そして耳を切り取る風習があったらしく、記録によればEclispeの心臓重量は14ポンド(6.4kg)であった。

Eclipseのその大きな心臓は、Cothran博士の言うように突然変異の産物として備わったのだろうか。

さて、そのEclipseの心臓の大きさが、200年以上の時を経てSecretariatに受け継がれたというのだ。

そして、その遺伝径路上にはPocahontasという牝馬が深く関わっているらしい。

Pocahontasは33歳まで生きて、20年間も繁殖生活を送った生命力にあふれた馬だった。

Pocahontasの血統を調べると、父方と母方のそれぞれ7代目にEclipseの娘Everlastingの名前を見つけることができる。

Pocahontasの血統におけるEverlastingの位置は、X染色体の遺伝径路(原著ではこれを『ハートライン』や『Xライン』という名前で呼んでいる)上にある。

このことから、Pocahontasが持つ2つのX染色体には、いずれもEclipseの大きな心臓を受け継ぐ遺伝子が備わっているというのだ。

牝馬の持つ2つのX染色体のいずれもが、大きな心臓を伝えることのできる特徴を持っている場合、原著ではこのような牝馬を『ダブルコピー牝馬』と呼んでいる。

自分が好きな血統研究家であるケン・マクリーンも、自身の著書『Genetic Heritage』のなかで『Pocahontasがダブルコピー牝馬であることは間違いないと思う』と述べている。

Pocahontasは、息子であるStockwell、King Tom、Rataplanといった名種牡馬を通じて後世に大きな心臓を伝えた。

このような驚異の牝馬Pocahontasと、大きな心臓を持つ馬たちとの遺伝的関連性は『Xファクター』と呼ばれている。

次回のXファクターでは、X染色体の遺伝径路(ハートライン)についてアップする予定。


最後に、このシリーズにおいて自分が参考にした文献を以下に記しておく。

『X FACTOR:What it is & how to find it:The Relationship Between Inherited Heart Size and Racing Performance』Marianna Haun

『UNDERSTANDING THE POWER OF THE X FACTOR:Patterns of Heart Score and Performance』Marianna Haun

『Genetic Heritage』Ken McLean

『恐るべしスピード遺伝子』城崎 哲
[ 2013年01月06日 14:35 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)

ゴールドシップ(有馬記念)

ゴールドシップ

2012年を締めくくる有馬記念は、ゴールドシップが有終の美を飾った。

スタートの出遅れと道中最後方という展開で、かなりキツいレースだなと思いながら見ていたが、3コーナーからのロングスパートで、直線ではあの豪脚である。

久々の“芦毛の怪物”の登場といったところか。

父のステイゴールドは、小柄という馬体的な特徴を物ともせず、次々と大物を輩出している名種牡馬である。

今年の種付料は800万円と高額にもかかわらず、昨年末の種付料発表後すぐに満口という人気ぶりだ。

ウチの牧場でも種付権利を取るに至ったが、不景気の世の中で高額種牡馬に種付するということは決して楽なことではないのだが、そういう種牡馬も付けていかないと容赦なく時代に取り残されていくのが今の生産界である。

本来、小柄の種牡馬というのは『産駒も小柄にできやすいから(見栄えの観点から)売るのが大変』というのが多くの生産者の見解だと思う。

それでも、ステイゴールドはこれまでそんなイメージを払拭するに十分な種牡馬実績と、実際に小柄な産駒からでも活躍馬が出ているという内容が評価されてか、セリ市などでも馬格など関係なく評価されているところがある。

そのステイゴールドだが、父系Haloと母系にあるNorthern Dancerとの組み合わせから生まれるAlmahmoudクロスが特徴的という、サンデー産駒としては極めてメジャーな血統パターンを持っている。

また、Almahmoudの父MahmoudやHyperionのラインも強く、これにより両血脈に共通するGainsboroughの血脈の影響力もまた特徴的だ。

もう一つステイゴールドの血統で取り上げておきたいのが、Phalaris/Blandfordのニックを有する血脈が複数存在することである。

Cos=Dul=Pri

ステイゴールドの血統には、上記血統表で見てわかるようにCosmah、Dulzetta、Princely Giftという3つの血脈がPhalaris系×Blandford系の組み合わせを持つ。

Princely Giftに関して言えば、父Nasrullahと母Ble Gemの双方がそれぞれこのニックを持っているのが興味深い。

Phalaris系×Blandford系の組み合わせから生まれていなくても、PhalarisとBlandfordを有する血脈という見かたまで視野を広げると、上記3血脈のほかにRoyal ChargerとNorthern Dancerを加えることができる。

計5本の血脈がこのニックを持っていると見なすと、ゴールドシップのもう半分の血統、すなわち母ポイントフラッグのほうはどうなのか。

まず、ポイントフラッグがNasrullah7×5*6*7を持っている点に注目したい。

Nasrullahは、Phalaris系×Blandford系の組み合わせを持っていて、スピード面における遺伝力が非常に強い血脈である。

ポイントフラッグが持つNasrullahラインのなかで、とりわけ注目したいのがトライバルチーフである。

トライバルチーフ

トライバルチーフの父Princely Giftは、その父母それぞれがPhalaris系×Blandford系から生まれていることは前述した。

一方で、トライバルの母Mwanzaもまた、このニックを有しているのである。

トライバルチーフは早熟性のスピード血統というイメージがあるが、ステイゴールドの持つCsomah、Dulzetta、Princely Giftという血脈と合わさることで、ゴールドシップの血統内で異彩を放っている。

Phalaris系×Blandford系という点については、ゴールドシップの血統のやや細かい部分に目を向けたようなものだが、一方でよりマクロな視線で当馬の血統を見ると、ダイナサッシュ≒パストラリズムという大変美しい組み合わせを見つけることができる。

パストラ=サッシュ

互いにNorthern Dancer系×Princely Gift系の組み合わせという点に好感を持てる。

この2つのラインは、どちらもPhalarisとBlandfordを有しているからである。

さらに、この2頭の牝馬の父系(ノーザンテーストとプルラリズム)は、いずれもNorthern Dancer系×Victoria Park牝馬という組み合わせだ。

ダイナサッシュ≒パストラリズムの組み合わせでもう一つポイントになるのが、ロイヤルサッシュ(さらにその母Sash of Honour)とCambrettaがそれぞれ持つNearco/Prince Roseのニックの存在だ。

このニックが、ダイナサッシュ≒パストラリズムの血統的親和性をさらに強くしているように思える。

ちなみに、自分がステイゴールドを付けるなら、Northern Dancerを持っていてHyperionが強くて、欲を言えばNearco/Prince Roseのニックを持っている繁殖牝馬に配合したいと考えている。

実際、今年はそういう牝馬に配合予定である。(現時点では、という流動的な考えではあるが…)

ゴールドシップも自分がイメージするステイゴールド配合に沿っていて、非常に好感が持てる血統パターンの持ち主だ。

早熟系スピードのPrincely Gift5×5の存在が、今後ゴールドシップの成長力にどう影響するかは未知数だが、そのラインもうまく使いながらのダイナミックな配合なので、個人的には今後の活躍も楽しみにしている。

ただ、将来的に海外遠征を考えているなら、できれば今年中に…という想いはある。

最後に『ゴールドシップの血統を語るなら、ステイゴールド×メジロマックイーンの相性にこそ焦点を当てるべきではないか』という考え方もあるだろうが、このニックに対する個人的な見解はあるものの、自分のところにメジロマックイーン牝馬がいないのであまり意味がない。

私にとってはゴールドシップの血統そのもの(将来の種牡馬という観点も含めて)が重要なので、ここでは割愛する。
[ 2013年01月04日 18:30 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)


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