私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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ハープスター(GⅢ新潟2歳S)

ハープスター

GⅢ新潟2歳Sは、1番人気のハープスターが道中は最後方で待機していたが、新潟の長い直線に入ると全頭をゴボウ抜きする鋭い切れ味を発揮して見事に優勝。

直線の長い新潟コースでは、たまにこういう勝ち方をする馬も出てくるのだろうが、それにしても鮮やかだった。

ディープインパクト産駒は、母方にNearco/Prince Roseのニックを持つ血とNorthern Dancerを組み合わせた血脈が存在すると活躍する傾向にある。

これは、ディープインパクトの母父Alzaoが、Nearco/Prince Roseのニックを持つSir GaylordとNorthern Dancerの両方を持つためだろう。

   ┌Northern Dancer
  ┌牡
Alzao
  | ┌Sir Gaylord(Nearco/Prince Roseのニックを持つ)
  |┌牡
  └牝

今年の活躍馬で言うと、キズナやアユサンの場合ならStorm Catが、カミノタサハラの血統ではフレンチデピュティが、そしてハープスターの血統ではファルブラヴとベガが、Alzaoと相似な血になる血脈として該当する。

     ┌Northern Dancer
    ┌牡
Storm Cat
    |┌Secretariat(Nearco/Prince Roseのニック)
    └牝

          ┌Northern Dancer
         ┌牡
        ┌牡
フレンチデピュティ
        └Mitterand(Nearco/Prince Roseのニック)

        ┌Northern Dancer
       ┌牡
ファルブラヴ
       |┌Slewpy(Nearco/Prince Roseのニック)
       └牝

    ┌Kalamoun(Nearco/Prince Roseのニック)
   ┌牡
  ┌牡
ベガ
  |┌Northern Dancer
  └牝

特に、ハープスターの血統における母父ファルブラヴの存在は大きいかもしれない。

ファルブラヴ産駒は牝馬に活躍馬が多く、ハープスターのように母父に入って好影響を与えることから、ファルブラヴはいわゆる「フィリーサイアー」と呼ばれるカテゴリーの種牡馬なのだろう。

フィリーサイアーはXファクターの観点からも重要な血脈を持っていることが多く、ファルブラヴの場合はSlewpyやLithiotがハートライン上に位置する点が評価できる。

ハープスターの馬体も、ディープの牝馬の割りには肉付きが良くしっかりとした馬体で、ファルブラヴの馬体的特徴を受け継いでいる感がある。

それでも収縮性の高い筋肉や腱などは父譲りなのだろう。

現時点の2歳馬で、あれだけの末脚はそう簡単に真似できるものではない。

ハープスターの場合は、ファルブラヴ以外にもトニービンやNorthern DancerそしてTom FoolといったXファクター的に優れた血脈をハートライン上に持っている。

そこに父ディープインパクトを迎えたのだから、血統的なポテンシャルは相当高い。

彼女はNorthern Dancerを5×4・4でクロスさせているが、このような息子と娘を経たクロスというのは、その遺伝効果をより強くもたらしてくれるのでないかと考える。

マイルはもちろん、血統的にはオークスでも十分戦えるだけのスタミナがありそう。

来年のクラシックに向けて、有力馬の一頭に数えて差し支えないレベルだと思う。
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[ 2013年08月27日 21:01 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)

ラブミーチャン(交流GⅢクラスターC)

…父のサウスヴィグラスはダ1200を最も得意としていた馬で、全16勝中11勝(1190MのJBCスプリントを含む)をこの距離で勝っている。

その血統パターンは、Nasrullah4×4を持つ2代父フォーティナイナーと、これまたNasrullah4×4を持つ母ダーケストスターという2つのスピード血脈を生かした配合だ。

これに関連して、フォーティナイナーの2代母Continueとダーケストスターの父Star de Naskraによる相似な血のクロスが存在する。…
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[ 2013年08月16日 19:07 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(-)

『サラブレ』9月号に寄稿

本日8月12日に発売された『サラブレ』9月号誌上にて、セレクトセールに関する記事を担当させて頂きました。

すでにセールから1ヶ月以上経過しておりますが、興味のある方はご購読願います。

http://www.enterbrain.co.jp/product/magazine/sarabre/13002609

私は海外競馬の血統傾向にも興味があるので、サラブレを読むときはまず先に「金満血統王国 長老部屋」から読むクセがあります。

こういう記事を読んでいると、凱旋門賞の出走予定馬もそろそろ出揃ってきたなと感じます。

今年は強力な日本馬2頭が参戦予定。

今から非常に楽しみにしています。

[ 2013年08月12日 20:12 ] カテゴリ:お知らせ | TB(-) | CM(0)

推定ダブルコピー牝馬Emollient

Emollient


7月13日に行われた米GIアメリカンオークスは、1番人気のEmollientがEmotional Kittenを1/2馬身振り切って優勝。

序盤から3番手で折り合い、向こう場面から徐々に先頭に並ぶように進出し、最後の直線では鞍上のゴーサインに反応して引き離す、という操縦性の高さからはこの馬の賢さを感じた。

レース映像を見る限り、父と同じく背中が少し長いように見せ、またトビが大きい走りなどを考慮すると、ある程度の長い距離に向くタイプかもしれない。

アメリカンオークスは芝10Fだったが、もしかしたら12Fくらいまでこなせるのではないか。

父のエンパイアメーカーに関しては、『サラブレ』の別冊ムック本『サラBLOOD!』に多くのページを割いて頂く形で寄稿しているので、そちらをご購読願いたい。(というか宣伝ですね、これは(笑))

母Soothing Touchは1歳時にキーンランド・9月セールに上場されて、55万ドルでジャドモントファームが落札している。

そして、同ファームの服色で競馬をしたわけだが、競走馬としては6戦して未勝利戦を2着1回3着2回という平凡な結果に終わった。

ただ、その血統背景は群を抜いて素晴らしい。

まず父Touch Gold、2代母の父A.P.Indy、3代母の父Mr.Prospectorそして4代母の父Haloと配されているが、彼らの母はいずれもダブルコピー牝馬と認められる馬たちばかりだ。

それはすなわち、自身の持つ大きな心臓を伝える因子をX染色体を通じて自身の娘たちに遺伝させたことを意味する。

また、Soothing Touchはダブルコピー牝馬Almahmoudに遡ることのできる牝系で、Soothing Touchのボトムラインと代々配合されてきた種牡馬の名前を見る限り、彼女は間違いなくダブルコピー牝馬である。

Soothing Touchのように、競走馬としては未勝利で終わっても、その血統がダブルコピーならば繁殖牝馬としての可能性は大いに高まる。

一方で、父エンパイアメーカーのほうも、その母Toussaudが血統的にダブルコピー牝馬と思われ、Soothing Touchの血統とあわせて考察すると、この両親から生まれたEmollientもまたダブルコピーであることはまず間違いない。

このあたりの考えの導き方は、サラBLOOD!誌上で述べさせて頂いたので、ここでは割愛する。

Xファクターの観点からは素晴らしい血統背景を持つEmollientだが、彼女の持つ血統パターンもまた私好みの手法が随所に用いられている。

例えば、Mr.Prospector4×4とNorthern Dancer4×5は、いずれも“息子”と“娘”を経たクロスで、より大きな遺伝効果があるのではないかと思える配合手法だ。

加えて、El Gran Senor≒Passing Moodによる相似な血のクロスがある。

El Gran=Passing

いずれもNorthern Dancer×Buckpasserによる組み合わせだ。

また、El Gran SenorとPassing Moodの血脈それ自体が、Emollientの血統ではハートライン上に属している点も好ましい。



Emollientにとって、今回のアメリカンオークスでGIは2勝目となる。

初GI制覇は、今年の4月に取り行われた米GIアッシュランドS(AW8.5F)で、2着に9馬身差という圧巻のレース振りだった。

これでEmollientはAWと芝の両方でGIを制したことになるが、その意味ではパワーの必要なダートよりも、素軽いスピード馬場のほうが得意な印象を受ける。

改めて彼女の血統を見ると、母父Touch GoldがNorthern Dancer3×3を、4代母Coup de FolieもAlmahmoud3×3のインブリードを持っていることがわかる。

Northern DancerはAlmahmoudの孫なので、母Soothing Touchの血統には4本のAlmahmoudが存在し、このような血統的特長からは素軽い芝に対する適応の高さが窺える。

素晴らしい血統背景を持つ上に、GIも2勝するなど競走実績も兼ね備えているEmollient。

5代内に程よい数のラインブリードを持っている彼女だが、これらのクロスは繁殖牝馬になっても産駒に対する“資質の固定”を図る上で役立つはずだ。

将来に向かってこのEmollientの血脈をうまく育てれば、数十年後には『Emollientの牝系は走るよね』などと言われるほど、その枝葉を拡げているかもしれない。

それほどの名牝だと思っている。
[ 2013年08月03日 20:36 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)


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