私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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アンバルブライベン(GⅢシルクロードS)

アンバルブライベン

GⅢシルクロードSは、好スタートを決めた2番人気のアンバルブライベンが終始先頭でレースを進めて、そのまま1着でゴール。

これで重賞2勝目となり、短距離馬なのでこのあとは高松宮記念を目指すことになりそうだ。

さて、そのアンバルブライベンの父ルールオブローにとっては、本馬が初の重賞勝ち馬となる。

ルールオブローは英GⅠセントレジャー勝ち馬で、英GⅠダービーで2着するなど、その競走成績はクラシックディスタンスに適性のあるものだった。

ただ、冷静に彼の血統表を見てみると、父が上質のスピードを伝えるKingmambo、母父がマイルGⅠ勝ちのあるロイヤルアカデミーという組み合わせで、マイラー傾向の血統の持ち主と言える。

また、2代母の父もNasrullah3×4を持つ短距離GⅠの勝ち馬Never So Boldということで、血統だけ見ればスピード色の濃い馬だ。

ダーレーの種牡馬展示会で初めてルールオブローを見たときも、セントレジャーを勝ったのでステイヤーっぽい枝の長い馬体と思いきや、程良い肉付きの中距離馬といった印象を受けた。

自分はロイヤルアカデミー産駒を国内外の生産牧場で何頭か扱ったことがあるが、この血が入ると気性的にテンションが高くなるように感じた。

そのためか、ルールオブロー産駒の平均勝ち距離は芝・ダートともに7F前後となっている。

気性的に短距離向きの馬が多いのかもしれない。

ルールオブローの血統については、Mr.Prospector≒Nijinskyの組み合わせは見過ごせないポイントだ。

MrProspector=Nijinsky

Mr.Prospectorが持つNative Dancer系×Nearco系のニックを、Nijinskyの父Northern Dancerも持つという関係である。

加えて、上記5代表ではわかりづらいが、Nijinskyの母父Bull Pageが持つBull Dog/Blue Larksuprのニックを、Mr.Prospectorの3代母Miss Dogwoodも持っている。(彼女の母MyrtlewoodがBlue Larkspurの娘)

Mr.Prospector系×Nijinsky系の組み合わせは、日本で種牡馬になったジェイドロバリーやスキャンの血統にも見られる。

この組み合わせでは、馬体的にはNijinskyの雄大さやMr.Prospectorの少々荒々しい骨格などが伝わるように自分は感じている。

そのため、この組み合わせからはダート向きに出やすいのではないだろうか。

ただ、ルールオブローの産駒成績を見ると、芝・ダートの割合は芝のほうが少し高いのだ。

この傾向を血統的に説明するならば、ルールオブローの2代母Never So Fairの血統が鍵を握っているように思う。

彼女はNasrullahのラインブリードを持っていて、日本の素軽い芝に向いた血統背景を持つ。

そこにNasrullah4×6を持ち、なおかつ柔軟性を伝えるNureyevの血も持ち合わせたKingmamboを迎えたことで、ルールオブローはMr.Prospector系×Nijinsky系の組み合わせを持つ割りには素軽いスピードを備えていると推測する。

さて、ここからはアンバルブライベンの母チェリーコウマンの血統に目を向けよう。

こちらも、ルールオブロー同様にNorthern Dancer系×Raise a Native系のニックから生まれている。

そういう意味では、この両親から生まれたアンバルブライベンは父母相似配合という見方もできるだろう。

特に、チェリーコウマンの場合、Northern Dancer≒クラウンドプリンスの血統的親和性が素晴らしい。

Northern Dancer=クラウンドプリンス

Northern Dancer、クラウンドプリンスともにNearco/Native DanceerおよびNearco/Hyperionのニックを持つ。

さらに、両者はNearco、Hyperion、Native DancerそしてMahmoudを持つ点でも共通していて、血統的親和性の高さが窺える。

このうち、Nearco/Hyperionのニックに関しては、チェリーコウマンの3代母の父シプリアニも持つ組み合わせである。

これらのことを総合的に考えると、彼女の配合相手にはNorthern Dancerを持っている種牡馬が良さそうで、この血をクロスさせることでクラウンドプリンスやNearco/Hyperionを活かすことが可能になる。

そこで彼女の繁殖成績を見てみると、重賞3着の実績を持つマイマスターピースやツルマルヒガシダケ、あるいはマイソールラブなどNorthern Dancerクロスを持つ産駒が勝ち馬になっている。

血統面だけで言えば、彼女の産駒にとってNorthern Dancerクロスはプラスに作用するようだ。

実際、アンバルブライベンはNorthern Dancerを2本持つルールオブローを父に持つことで、自身もNorthern Dancerクロスを持つ血統パターンになっている。

特に彼女の場合は、Northern Dancerの直仔であるNijinsky≒Storm Birdの組み合わせを持つ点が特長的だ。

Nijinsky=Storm Bird

どちらの血脈も、Northern Dancer×Bull Page系牝馬という組み合わせだ。

自家牧場の配合でも実践しているこの組み合わせは、ケン・マクリーン著の『クラシック馬の追求』に書かれていたことに触発されて、試し始めたように覚えている。

個人的にはスピードやパワー、あるいは底力の強化につながるイメージのある配合手法だ。

結果を言えば、自家牧場からは新馬戦勝ちや特別勝ちの馬を送り出すことはできているが、残念ながらOP馬の輩出には至っていない。

それでも個人的には気に入っている配合で、今後とも続けていきたい手法の一つである。




さて、久しぶりに本格的な更新ができた。

題材候補としてクリールカイザーや、1月に好調だった母父ダンスインザダークのことを書こうと下調べはしていたのだが、まとまった時間がなく結局この記事まで伸びてしまった。

段々と忙しくなる季節ではあるのだが、時間があればこれからも更新していきたい。
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[ 2015年02月06日 14:37 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)


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