私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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ソルヴェイグ(GⅢ函館スプリントS)

ソルヴェイグ.jpg

先週開催されたGⅢ函館スプリントSは、12番人気の3歳牝馬ながら、ソルヴェイグが見事レコードで優勝。

ちなみに勝ったソルヴェイグは斤量50kg、2着のこれまた3歳馬シュウジが52kgであった。

この斤量を活かしたところはあるかと思うが、ソルヴェイグもシュウジも重賞勝ちの実績がある馬たちなので、その実力も認めなければならない。

ソルヴェイグの父ダイワメジャーに関しては、以前コパノリチャードの考察で取り上げている。

ダイワメジャー産駒は、サンデー系のなかでも比較的筋肉質であり骨格もしっかりしているのが特長で、それらに裏付けされた上質のスピードが持ち味だ。

その反面、ディープや他の芝向きサンデー系種牡馬と比べると、瞬発力という点ではやや割引が必要な系統でもある。

ソルヴェイグのように重賞勝ちをするような上位クラスの産駒は、総じて自身の絶対スピードを活かした先行タイプが多く、差し脚質の馬は少ない。

ダイワメジャーの血統に関してはコパノリチャードで扱ったので、それを踏襲しながら考察してみよう。

まずは、ダイワメジャーの3代父Hail to Reasonと3代母Consentidaの相似クロスを挙げたい。

Hail to Reason=Consentida 

この両者はいずれもRoyal Chargerを持ち、さらにはBlack Servant、Man o'War、Sir Gallahad=Bull Dogを持つ点で共通するNothirdchance≒Beau Maxの相似クロスも形成する。

ダイワメジャー産駒から見れば、Hail to Reasonクロスを持てばこの相似クロスの継続強化は可能であり、ソルヴェイグ(Hail to Reason4×6)はまさにその血統パターンを持つ。

ダイワメジャーの血統では、彼の母スカーレットブーケが持つLady Angela≒Alibhaiの相似クロスも特長的だ。

Lady Angela=Alibhai 

いずれもHyperion系×Tracery系の組み合わせであり、ノーザンテーストがLady Angela3×2を持つ点からも、スカーレットブーケの血統ではLady Angela≒Alibhaiが重要な影響を与えているように思う。

この相似クロスはダイワメジャーの代でプールされたわけだが、ダイワメジャー産駒の代で例えばNorthern Dancerクロスを持つような配合をすると、再びLady Angela≒Alibhaiの強化が可能になる。

その意味では、ソルヴェイグの母アスドゥクールが母父にCaerleonを持つことは理に適っている。

Caerleonが、Hail to ReasonとNorthern Dancerの両方の血脈を持っているからだ。

コパノリチャードも2代母の父にCaerleonを持っているが、彼とソルヴェイグの血統パターンは類似している。

コパノリチャード=ソルヴェイグ 

両者の父、母の父、2代母の父それぞれが同父系で、血統的な類似点が多い。

ダイワメジャーにトニービンを持つ牝馬を配合するというのも、ダイワメジャーが持つHyperion系の血の強化をするという点で評価できる血統パターンである。

トニービンがHyperion5×3・5を持っているからだ

ダイワメジャーがNorthern DancerやHail to Reasonを持つ牝馬と相性が良いという点に話しを戻せば、Caerleon以外にもSadler's Wellsやその全弟のFairy Kingもこれらの血脈を持っている。

Caerleon=Sadlers 

例えば、ダイワメジャー産駒のGⅠ勝ち馬として注目を浴びているメジャーエンブレムは、母父オペラハウスを通じてSadler's Wellsの血を持つ。

また、アルテミスSを勝っているマーブルカテドラルの血統にも、母父エリシオを通じてFairy Kingの血が存在する。

ソルヴェイグの血統パターンにもう少し目を向けると、Consentida≒Bold Forbesという関係を見つけることができる。

Consentida=Bold Forbes 

いずれもBull Lea系×Royal Charger≒Nasrullah系の組み合わせである。

さらに、ソルヴェイグが持つRoyal Charger≒Gulf Stream≒Court Martialの組み合わせも面白い。

Royal=Gulf=Court 

Royal Charger≒Gulf Streamについては、ソルヴェイグの2代父サンデーサイレンスの代で持っていた組み合わせであるが、そこにCourt Martialを当てることで再び強化した。

ちなみに、Court Martialという血はLyphardの母父として有名である。

そのLyphardを持つディープインパクトやハーツクライが、競走馬や種牡馬として成功しているという事実は、Royal Charger≒Gulf Streamを活かす意味で何か関係しているのかもしれない。

ジャングルポケットやCaerleonを持つソルヴェイグが、なぜ短距離馬なのかと感じるかもしれないが、自分の考察からすると父ダイワメジャーが持つスピードをうまく引き出す配合になっていると思う。

それが、結果的に短距離でも対応できるスピード馬を誕生させた要因ではないかと考える。



今日は、今現在も雨が降っているような状況。

早目に牧草を終わらせたいのだが、このままでは相当遅れるだろう。

今年は、セレクトセールへの参加も怪しい感じだ。

まったく、忌々しい天気である。(苦笑)



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[ 2016年06月25日 08:56 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)

ルージュバック(GⅢエプソムC)

ルージュバック

GⅢエプソムは、1番人気のルージュバックが優勝。

1年4か月ぶりの勝利となったが、ここに至るまでの過程は陣営にとって大変なものだっただろう。

この勝利を契機に、秋のGⅠ戦線でも活躍を期待したい。

さて、そのルージュバックだが、父は昨年亡くなったマンハッタンカフェである。

マンハッタンカフェの血統で特徴的なのは、Halo≒Bold Bikiniの関係だろう。

Halo=Bold Bikini 

上記の血統表を見ただけでは、両者の血統的親和性がそれほど高そうには見えない。

しかし、両者の直父系がRoyal Charger≒Nasrullah(4分の3同血)であり、Nothirdchance≒AlablueがいずれもBlue Larkspur系×SIr Gallahad系の組み合わせを持つ。

さらには、HaloとBold Bikiniいずれの母系にも、MahmoudとSeleneの血が入っている。

このHalo≒Bold Bikiniの関係が自分の想像以上に重要なのか、マンハッタンカフェ産駒においては、HaloやBold Bikiniに関係する血脈を強化すると活躍傾向にある。

例えば、産駒のなかで最多獲得賞金のエーシンモアオバーはMr.ProspectorとNijinskyを持っているが、Mr.ProspectorはBold Bikiniの父Boldnesianと組み合わせのクロス(Nasrullah系×Polynesian系)を形成し、Nijinskyはマンハッタンカフェの2代父Haloと血統的親和性が高い関係にある。

Boldnesian=MrProspector 

GⅠ馬のヒルノダムールはHaloの母Cosmahを4×6で持つほか、Halo≒Red Godの相似クロスも形成する。

エーシンモアオバーやヒルノダムールに限らず、マンハッタンカフェ産駒で活躍している馬には、母系にNorthern Dancerを持つ馬が多い。

これは、もしかするとBold Bikini≒Northern Dancerができるためだろうか。

Bold Bikini=Northern Dancer

両者の血脈は、まずBoldnesian≒Northern DancerによるNearco系×Polynesian系の組み合わせの強化があるほか、互いにHyperionとMahmoudを持つ点でも共通する。
 
では、ルージュバックの母ジンジャーパンチはどうかというと、やはり彼女もNorthern Dancerの血を持っている。

ジンジャーパンチは米GⅠを6勝した名牝で、BCディスタフも制して米古牝馬チャンピオンにも選ばれている。

その血統はというと、血統パターンという観点からはどうにも高評価できないレベルだ。

Northern Dancer≒Mr.Prospector≒Bold Ruckusが織りなす、Nearco系×Native Dancer系による組み合わせクロスの強化は見られる。

あるいは、そこから派生してこれら3つの血脈とRed Godによる血統的親和性に着目すべきかもしれない。

これらの血脈が、Nearco系×Sickle(Pharamond)系という点で共通しているからだ。

でも、それ以外の血統パターンに関しては、ジンジャーパンチの3代母が牝馬クロスを持っているとか、Xファクターの観点から評価すべき血脈が存在するとかはあるものの、スペシャルな感じがしないのだ。

それでも、彼女が優秀な競走成績を収めた事実は変わらない。

あるいは、これが血統論の限界だとも言える。

強いて血統にこだわった上で彼女を繁殖牝馬として見るならば、こういう牝馬には血統的にいかにも相性が良さそうな種牡馬か、もしくは圧倒的な遺伝力を誇る種牡馬を選ぶのが良いと思う。

ルージュバックはこの場合、前者に当たる血統パターンを持つ。

上記のルージュバックの血統表を見てわかるように、彼女はマンハッタンカフェ産駒の成功パターンであるBold Bikiniの血を活かすべく、その父Boldnesian5×5のクロスを持つ。

さらに、このBold BikiniやBoldnesianと血統的親和性が高いNorthern DancerやMr.Prospectorを母側に持っている点も、彼女の血統的特長である。

また、母側にRed Godも持っているので、この血と相性の良いHaloも活かすことができるので、これもマンハッタンカフェ産駒の成功パターンに合致する。

ルージュバックの代においては、父母の代で存在しなかったWishing Well≒Wise Exchangeという組み合わせも派生した。

Wishing Well=Wise Exchange 

いずれもPromised Land系×Hyperion系という組み合わせから成る。

このようにルージュバックの血統を考察してみると、ジンジャーパンチの血を活かす意味で、マンハッタンカフェは最適な種牡馬の一頭だったと思う。

彼亡き今、今度はディープインパクトのような圧倒的な遺伝力を誇る種牡馬と交配されたとき、どのような競走成績をもたらすか興味深い。

ここに来て重賞勝ちしたこと、父がやや晩成傾向にあったこと、そして母が古牝馬チャンピオンだったことを考慮すると、ルージュバックも古馬になっての成長が期待できる。

父母同様に、GⅠタイトルに手が届くか。これから迎える秋の競走成績がポイントになってくると思う。



[ 2016年06月14日 22:04 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)

『サラブレ』7月号に寄稿

『サラブレ』7月号に、勝手に配合案という企画に寄稿しております。

https://www.enterbrain.co.jp/product/magazine/sarabre/16000065

今回のお題は、ウオッカとダイワスカーレットの配合相手にはどの種牡馬が良いかという内容です。

私のほかに、グランデファームの衣斐社長と血統屋の望田さんが寄稿されています。

それぞれの配合スタンスが垣間見れるような内容になっていますので、血統や配合に興味のある方は是非ご購読下さい。
[ 2016年06月14日 18:48 ] カテゴリ:お知らせ | TB(-) | CM(0)


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