私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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カフジテイク(GⅢ根岸S)

カフジテイク

時間が経ってしまったが、先週のダートGⅢ根岸Sは1番人気のカフジテイクが優勝。

このブログで取り上げたキングズガードなども走っていたが、彼らが止まって見えるかのような次元の違う末脚を見せて、豪快に差し切って見せた。

これでGⅠフェブラリーSへの優先出走権を得たわけだから、順調ならば次走は同レースということになる。

父プリサイスエンドは、旧繫養場所であった日高スタリオンの閉鎖に伴い、優駿スタリオンに移動した種牡馬である。

移動後も人気のある種牡馬で、種付頭数100頭越えはしなかったものの、昨年も80頭ほどの種付をこなした。

特に、1歳市場における産駒の馬体の良さには定評があり、種付料に対する産駒の売却価格という生産者の観点から見れば、費用対効果もなかなか良い種牡馬だ。

ただ、カフジテイクもそうだが、ゲートの出で苦労する産駒が少なからず存在する。

プリサイスエンドは、血統的な特徴としてフォーティナイナー(Nasrullah4×4)、SUmming(Nasrullah4×4)、Crisp'n Clear(Bold Ruler3×4を通じてのNasrullah4×5)という血脈を持つように、Nasrullah色の濃い種牡馬である。

カフジテイクも母テイクザケイクがNasrullahクロスを持っていて、その意味ではプリサイスエンドの特徴を活かせる繁殖牝馬だと言える。

プリサイスエンドの中央における重賞勝ち馬は、カフジテイクのほかにグロリアスノアしかいないが、両馬には血統的な類似点がある。

カフジテイク=グロリアスノア

両馬の母父であるスキャンとジェイドロバリーは、どちらもMr.Prospector×Nijinsky牝馬という共通点がある。

プリサイスエンドの配合を考える際には、参考になるかもしれない。

このカフジテイクのように、母父スキャンという血統も評価すべき点だろう。

netkeiba調べでは、BMSにスキャンを持つ産駒の勝ち馬率は3割を記録している。

これはかなり高い数字だ。

それらのなかで重賞を勝っている産駒は、カフジテイクのほかにワイドバッハとメイショウマシュウ、そしてレッドアゲートがいるが、彼らの重賞勝ちがすべて東京コースに集中しているのは興味深い。

スキャンの母Videoは名種牡馬Caerleonの全妹であるが、直線の長いコースが多い欧州でCaerleonが種牡馬として活躍したことを考えれば、近親のスキャンにもそのような適性があるのかもしれない。

このスキャンの娘であるテイクザケイクは、これまでに非常に優れた繁殖成績を残している。

カフジテイク以外にもう1頭の重賞勝ち馬テイクアベット(5勝、GⅢサマーチャンピオン)を出しているほか、テイクエイム(4勝)やテイクファイア(4勝)も送り出している。

牝系を見ても、テイクザケイクを通じたライン以外ではそれほど繁栄している様子もないので、テイクザケイク自身が特別なのだろう。

そう考えると、その父スキャンは牝系を強化できる血脈と位置付けてよい気がする。

例えば前述したワイドバッハもそうで、スキャンの血が母父に入ったことにより、彼以外にもOP馬の半弟メイショウイチオシがでるなどの活躍を見せている。

テイクザケイクに関しては、スキャンの血を強化できる配合パターンを持つ点にも注目すべきだ。

すなわち、Video≒ラシアンルーブルによる相似クロスである。

テイクザケイク

この2つの血脈は、テイクザケイクの代においては2×2のポジションに位置するが、いずれも父がNijinskyであり、母方にPrincequilloを持つ点で共通する。

テイクザケイクの血統に関しては、スキャンをはじめとしてラシアンルーブルやトウショウボーイなど、他にも牝系を強化できる血脈が好ましいポジションに位置している。

現役時代は中央で4勝したテイクザケイクであるが、むしろ繁殖牝馬になってからのほうが期待できる血統パターンの持ち主だ。

その息子カフジテイクの血統パターンで言えば、母がテイクザケイクという点だけで優れているのだが、母父スキャンが持つMr.Prospectorをクロスさせているのもダート系スピードを強化する意味では重要だろう。

また、Cold Reception≒Videoという相似クロスも特長的だ。

Cold Reception=Video

まず、Cold Receptionの母Cold ComfortとVideoの2代父Northern Dancerは、いずれもNearctic×Native Dancer牝馬という組み合わせを持つ。

次に、Cold Receptionの父SecretariatとVideoの母Foreseerは、いずれもNearco系×Princequillo系のニックを持つ。

Foreseerに関しては、上記血統表ではNearcoの名前を見つけることはできないが、Turn-toの2代父がNearcoである。

このように、カフジテイクの血統は母父スキャンをはじめとした血脈をうまく活かした配合というのが私の考えだが、やはり何と言っても母テイクザケイクの質が高いのが最大のポイントだろう。

一見すると、テイクザケイクは流行の血脈を持ち合わせていないように見えるだろうが、

①競走成績がある程度優れていること、②牝系を強化できる血脈が何代も重ねられてきたこと、③相似クロスのような血統的なアクセントをどこかに持っていること。

こういう特長を備えているのは、繁殖牝馬として非常に好ましい。

近年、血統的に優れた種牡馬が日本に輸入されてきたり、それらの血を受け継ぐ馬がスタッドインしている。

それらの血が入ることで、血統的な派手さはなくても、テイクザケイクのような配合的に優れた牝馬たちが繁殖牝馬として成功する例が今後も増えていくだろう。


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[ 2017年01月31日 15:14 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)


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