私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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フェノーメノ(G1天皇賞(春))

フェノーメノ

今年のG1天皇賞(春)は、圧倒的1番人気のゴールドシップがまさかの5着に敗退、勝ったのは自分の競馬に徹して最後は力強く抜け出した2番人気のフェノーメノだった。

同じステイゴールド産駒ということで、確かにある程度の長距離適性は備えていたとは見なせる。

特に父ステイは筋肉の柔軟性に優れていて、遅筋の量も程よく多そうな馬体だし、小柄な割りには胴伸びもある。

フェノーメノの場合、母父デインヒルの筋肉質の力強い感じを受け継いでいるようにも見せるが、ただ胴に関しては父ステイの伸びを感じさせる。

それでも、写真やテレビ越しに見ると『明らかに長距離向き』というよりは、どちらかといえば中距離タイプに見せるような、自分から見るとちょうど良い馬体である。

あえて、フェノーメノの馬体的長所を挙げるならば、写真を見る限りは胸の深い(心肺機能が強い)体型であるところか。

フェノーメノの母父デインヒルは、Xファクターの考え方からすると大きな心臓を自身の牝駒に伝えられる種牡馬だと思われる。

フェノーメノの母ディラローシェは牝馬なのでX染色体を2本持つ(XX)が、1本はデインヒルから受け継ぐので、ディラローシェは少なくともシングルコピー牝馬であるはずだ。

もう1本のX染色体はディラローシェの母Sea Portから受け継いでいるが、この牝馬が大きな心臓を産駒に伝えられるダブルコピーもしくはシングルコピーかは、何とも言えないところだ。

Sea Port

例えば、Sea Portが持つNearco3×5はいずれもハートライン上にあるクロスで、その遺伝効果も大きいかもしれない。

また、Nearcoのハートラインを調べても、Xファクターの根幹ともいえる牝馬Pocahontas(1837)に遡ることができるラインはあるものの、特筆すべき程度のものではない。

原著を読んでみても、このラインが大きな心臓の遺伝に深く関わっている旨の説明も見たことがない。

そういうことを考慮すると、自分の現時点での知識からはディラローシェはシングルコピー牝馬としか見なせない。

ただ、このディラローシェという牝馬の血統パターンはなかなかのものである。

自身の持つNearco5×4*6およびRibot4×4は、“息子”と“娘”を経たクロスであり、自分好みの配合手法でもある。

また、相似な血のクロスという観点からすると、母系(Sea Port)にTudor Minstrel≒Court Martialがあるほか、Petitioner(Danzigの2代母)≒Felucca(ディラローシェの5代母)もある。

Petitioner≒Felucca

この2つの血脈は、直父系がFairway=Pharosという関係に加えて、母の父がFelstead(英ダービー)である点で共通している。

また、上記の血脈に関連してFiar Trial≒El Greco(Ribotの母の父)という関係にも注目しておきたい。

Fiar Trial≒El Greco

両者の父はFairway=Pharosであり、母の父がBay Ronald系、さらには2代母の父がSundridge系という点まで共通している関係だ。

このような興味深い血統背景を有するディラローシェと、父ステイゴールドとの間の仔として生まれたフェノーメノは、一体どのような血統パターンを持つのか。

ステイゴールド産駒の血統を調べたことのある方々なら、当たり前のように知っているかもしれないが、やはりLady Angela≒Alibhaiの関係は見逃せないだろう。

Lady Angela=Alibhai

この相似な血のクロスはFrankelに見るGalileo×BMSデインヒルのニックのなかでも紹介したが、この2つの血脈は父がHyperionで母の父がTracery系である点で共通している。

おそらくはLady Angela≒Flower Bowlと見なすことのほうが多いのだろうが、それはSwynford系の血を持つ点でも共通するからだろう。

ただ、私からするとLady Angela≒Alibhaiのほうがシンプルで分かりやすいので、そう捉えるようにしている。

また、Natalmaクロスを通じて2本のAlmahmoudを持つBMSデインヒルに対して、サンデー系種牡馬を交配するという配合手法は、いずれ注目されるだろうと思っていた血統パターンである。

自分のなかでは、その先駆けともいえる存在がシックスセンスであり、こちらもフェノーメノと同じく追分ファーム生産馬だ。

その意味では、追分ファームはサンデー系×デインヒル系によるAlmahmoudラインの強化を率先して行っているように思われ、事実フェノーメノの半弟・半妹もサンデー系種牡馬を父に持つ。

フェノーメノの血統をもう少し詳しく語るなら、全体にPharos=Fairwayの全きょうだいクロスの影響が強いということだろうか。

特にTurn-to、Princely Gift、Danzig、Averof、Anchorといった馬たちは、フェノーメノの血統においては5*5×3*3*3の位置に配されているが、彼らはそれぞれ自身の血統の5代内にPharos=Fairwayを持っている。

また、Princely Giftの母Blue GemはAnchorの2代母Kyakと血統的親和性が高く、一方でKyakはディクタスの2代母Dulzettaとも組み合わせのクロスの関係にある。

Blue Gem=Kyak

Dulzetta=Kyak

こうして見ると、確かにステイゴールド×ディラローシェという配合は優れた血統パターンであるように思える。

それでも、ディラローシェの観点から配合を考慮すると、さらにその血を活かせそうな種牡馬がどこかにいるのではないかという気もしてしまう。

違う言い方をすると、この父母による配合は良配合だが、どうもベストマッチという気がしない。

ただ、そういう“遊び”の部分は、種牡馬になった際にプラスに働くのかもしれない。

実際、ステイ産駒にしては馬格も十分で、種牡馬になっても人気が出そうな印象だ。


最後に、最近になって、過去記事を有料ブロマガ形式にて公開という形にさせて頂いた。

『お金を払ってまで見ようとは思わない』という方々が大半だろうとは思う。

ただ、このブログは私的な血統ノートという意味合いが強く、また様々な事情を考慮してこれがベストという結論に至った。

最新記事に関しては、“公開”という形にさせて頂くのでご容赦願いたい。
[ 2013年05月01日 20:34 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)
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