私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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ホッコータルマエ(交流G1帝王賞)

ホッコータルマエ


交流G1の帝王賞は、3番人気のホッコータルマエが最後の直線で1番人気のニホンピロアワーズを退けて優勝。

これで、ダート重賞は交流を含めると5連勝となる。

本格化して、まさに充実期を迎えているホッコータルマエ。

その父キングカメハメハは非サンデー系の筆頭で、過去にはリーディングサイアーも獲得した名種牡馬だ。

丸みを帯びたトモから繰り出される力強いスピードと瞬発力を武器に、変則二冠(NHKマイルC、ダービー)を制覇したが、産駒の馬体を見てもそのトモを父から受け継いでいる馬が多い印象を受ける。

全体の馬体の雰囲気は父似と思える馬もいれば、母馬のほうが出たのだろうと想像できる体つきの馬もいて、比較的さまざまな馬体の産駒が誕生する。

自分の牧場でも何頭か生産したことがあるが、どちらかといえば母似の雰囲気を持った馬が多く生まれた記憶がある。

キングカメハメハの血統的特徴で一つ指摘しておきたいのは、Neriad(Kingmamboの4代母)≒Milan Mill(Mill Reefの母)による4分の3同血クロスだ。

Neriad=Milan Mill


Milan MillはMill Reefの母なので、キンカメ産駒でMill Reefクロスを持つ馬であれば、父が持つこの4分の3同血クロスの関係を強化する血統パターンになる。

ローズキングダムがまさにこのパターンで、この馬はMill Reefを5×4のクロスを持つ。

ただ、キンカメの血統で最も影響を与えているのは、おそらくNorthern Dancer4×4・6のラインブリードだろう。

まず、キングカメハメハの父KingmamboがMr.Prospector×Northern Dancer系牝馬という有名なニックを持つに注目できるが、息子キングカメハメハも同系ニックの配合から生まれている。

つまりは、ニックの継続を図ったわけだ。

さらに、Mr.ProspectorとNative Dancerの血脈それ自体が、Native Dancer/Nearcoのニックを持つ点で共通する。

また、Northern Dancerの父NearcticはNearco/Hyperionのニックを持つが、キンカメの血統には他にSpecial(Nureyevの母)やHornbeam(Blakeneyの母父)も同ニックを持つ血脈として登場する。

これらの点から、Northern Dancerクロスがキンカメの競争能力に直接的・間接的に影響を及ぼしていると推測する。

そして種牡馬になってからは、サンデー系牝馬と配合されることで、キンカメの持つ3本のNorthern Dancerを経て、その2代母であるAlmahmoudのラインを強化することができる。

このAlmahmoudのクロスは、牝馬クロス特有の瞬発力とスピードの遺伝が期待できるし、キンカメの種牡馬成績からもそれを窺い知れる。

一方で、キンカメの血統でNorthern Dancerの血脈を間接的にサポートするMr.Prospectorをクロスさせるなどして、このラインを強化を図った配合からは、米血脈らしいパワフルなスピードを持った産駒も誕生する傾向にある。

ホッコータルマエもMr.Prospectorを3×5でクロスさせた配合だ。

その母マダムチェロキーは中央で46戦して4勝。

牝馬にしては非常にタフな競走成績で、レース間隔を振り返ってもその丈夫さが窺える。

自分の牧場では、現役馬の段階で繁殖牝馬としての将来を意識し始めたら、20戦前後を目処に引退を考慮に入れるケースが多い。

あまり、馬体にダメージがあると繁殖としての将来に不安を感じてしまうからだ。

ただ、競走馬のふるさと案内所で紹介されている写真を見る限り、マダムチェロキーの馬体にマイナスのイメージをもたらすような雰囲気は感じられない。

むしろ脚元が丈夫で、馬体の張りも良さそうに見せる。

Blushing Groom系ということで、馬体のサイズはそれほど大きくないのだろうが、その馬体サイズの補完と質の高いスピードの遺伝を狙ってキンカメを配合したのだろう。

そして、産駒であるホッコータルマエの馬体とレース振りを見る限り、その狙いは見事に反映されている。

マダムチェロキーの血統については、まずその父Cherokee Runに注目すべきだろう。

cherokee run


Cherokee Runの血統パターンはNasrullah4×4が息子と娘を経てクロスしているほか、その4分の3同血であるRoyal Chargerも2本入っていて、このラインによる性的にリンクしたクロスが特徴的だ。

その血統背景とBCスプリントを制して米チャンピオンスプリンターに選ばれたという事実から、すぐさまスプリンターという印象を持ってしまう。

確かに脚は短めの馬体だが胴はそれほど詰まっておらず、実際9Fの米G2ドワイヤーSも勝つなど、生粋のスプリンターというわけではない。

種牡馬成績も、米国における産駒は8~9Fの重賞を制している馬が目立ち、ある程度距離は持つ傾向にある。

マダムチェロキーもダ1700~1800で4勝していて、その成績から短距離馬というより中距離馬のカテゴリーに入る馬だろうが、これに関しては彼女の母父Unbridledの影響もあるだろう。

特にマダムチェロキーの母アンフォイルドの繁殖成績は良好で、マダムチェロキーと同様にスズカフォイルとスズカロジックもそれぞれ中央4勝し、さらに地方ではコスモプリズムが交流重賞を3着2回するなどしている。

Unbridledがハートライン上という形で母系に入るのは大変好ましく、このことは今年のケンタッキーダービー馬であるOrbの記事でも書いた。

さらに、マダムチェロキーの血統的特徴として、Teddy系とPharos系による組み合わせを持つ血脈が多く存在する点が挙げられる。

すなわちSilver Saber、Maid to Rule、Gold Digger、Bold Forbes、Pocket Editionがそうである。

これに関連して、マダムチェロキーの血統ではGold Digger(Mr.Prospectorの母)≒Flight Bird(マダムチェロキーの4代母)による相似な血の関係がある。

Gold Digger=Flight Bird

2頭を照らし合わせると、前述のTeddy系およびPharos系を持つ点で共通するほか、両者ともCount Fleetを持っている。

ここで重要なのは、Gold DiggerがMr.Prospectorの母であるという事実だ。

ホッコータルマエはMr.Prospector3×5を持つが、このクロスが母マダムチェロキーが持つGold Digger≒Flight Birdによる相似な血のクロスを強化する血統パターンをもたらす。

さらに、タルマエの母父Cherokee Runをはじめ、マダムチェロキー内に豊富に存在するNasrullah系の血脈も、父キングカメハメハがNasrullahを4本持つことで、絶対値の高いスピードがタルマエに伝わったのではないか。

同じ父を持つロードカナロア同様、こちらも非サンデー系ということで、将来は種牡馬としても注目されるかもしれない。

それまで、現役中にどれだけダート重賞を勝ってくれるか。

今の勢いと実力なら、そう簡単には負けない印象を受けるが、日高地方産の馬だけにこれからも応援したい。
[ 2013年07月03日 12:41 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)
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