私的血統論

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Treve(GⅠ凱旋門賞)

Treve

10月のオータム・繁殖馬の各セールも終わり、1歳馬の移動と当歳馬の離乳もやっと落ち着いてきた。

そろそろ、ブログに時間を割こうと思う。

そこで菊花賞馬を取り上げるつもりでいたが、以前アップしたエピファネイアが人気に応えて優勝したので、今回は多少遡るが凱旋門賞馬Treveの血統を考察したい。

実は『サラブレ10月号』の凱旋門賞有力馬ファイルのなかで、同馬については触れさせてもらったのだが、今回はもう少し詳しく書かせて頂く。

それにしても、オルフェーヴルをあれだけ引き離しての圧勝劇には驚いた。

サラブレ誌上の血統評価では4項目中3項目に◎を打ち、有力馬の一頭と評価したが、父の種牡馬実績に不安を感じたため底力だけは〇評価に止めた。

ちなみにサラブレに掲載されていないが、もし自分が日本馬2頭を血統評価するなら、以下のようになっていただろう。

オルフェーヴル スピード:◎ スタミナ:◎ 瞬発力:◎ 底力:◎
キズナ     スピード:◎ スタミナ:〇 瞬発力:◎ 底力:◎

オルフェーヴルは血統的にはまったく隙のない、いかにも能力の高そうな血統パターンである。

唯一短所を挙げるなら、それはおそらく気性面であり、父ステイゴールドで母の父がパーソロン系のメジロマックイーンという血統背景からは紙一重の気性を感じる。

それでも、彼の競争成績を見る限り、その気性さえもレースではプラスに働いているように思える。

一方、キズナの血統に関しては『サラブレ8月号』でも触れさせてもらったが、個人的には優れた血統パターンを持つディープの良血馬というイメージを持っている。

ただ、唯一の懸念はスタミナ面で、日本の素軽い馬場なら12Fは守備範囲と考えているが、ヨーロッバの芝なら11Fくらいまでかなと感じていた。

前哨戦の仏GⅡニエユ賞(12F)を制しているが、日本ダービーのときとは逆で、最後は差されそうなゴール前だった。
仮に、今年の菊花賞に出走していても自分ならエピファネイアのほうを本命視するだろう。

絶対能力の高さである程度はカバーできるだろうが、本質的に3000Mという距離は長すぎると思う。

それなら、天皇賞・秋のほうが距離的にもコース的にも合っているし、古馬相手でも本命視したいくらいの実力馬である。

結果として、キズナ陣営は凱旋門賞挑戦を選び、そして4着に敗れはしたが、日本のダービー馬として誇れるレース振りだった。

さて、そういう日本馬たちを相手に圧勝したのが3歳牝馬Treveだ。

その父Motivatorは2歳時に英GⅠレーシングポストトロフィーを、3歳時にはGⅠ英ダービーを制した実力馬で、今は亡き名種牡馬Montjeuの後継種牡馬の一頭である。

Motivator

その血統は、母系に存在するNativa DancerとMixed Marriageの組み合わせ、すなわちGone West≓エタンの組み合わせクロスが最大の特徴だろう。

さらにMotivatorのハートライン上には、その血統と子孫の繁栄具合からダブルコピー牝馬だと思われるSecrettameやLady Be Goodの名前もあり、遺伝的にこの種牡馬は牝駒の活躍馬を輩出しやすい血統パターンを持つ。

実際、Motivator産駒でGⅠ勝ち馬はTreveを含めて2頭のみだが、もう一頭のGⅠ馬も牝駒である。

その馬Ridasiynaは、仏GⅠオペラ賞を勝っている。

Ridasiyna

そして、これら2頭の代表産駒に共通する血統的特徴として、母側にNever Bendの血脈を持つ点が挙げられる。

Sadler's Wells系×Never Bendを持つ馬の配合は相性が良いが、それはBold Reason≓Never Bendの近親クロスができるためだろう。

Bold Reason=Never Bend

両者は半兄弟の関係で、さらに父系を遡るとRoyal ChargerとNasrullahの名前に行き着くが、この2頭は血統的に4分の3同血の関係にある。

そのため、Bold ReasonとNever Bendは血統的親和性が高いのだろう。

特にTreveの場合は、母系にある2本のRivermanを通じてNever Bendも2本持つので、よりSadler's Wells系種牡馬との相性が良いものと推測される。

そして、この2本のRivermanのポジションがまた良い。

2本ともいわゆるハートライン上に存在するのだ。

こういう血統パターンを持つ繁殖牝馬(Treveの場合は、その母Trevise)は、競争成績が優れていなくても、繁殖牝馬としては大成することがある。

Treveの場合は、2本のRivermanに加えて同じNasrullah/Princequilloのニックを持つSecretariatもハートライン上に持っている。

このように、ハートライン上で近親クロスや相似な血のクロスを形成する配合も、普段生産の現場で配合デザインに携わっている自分としては、好んで用いたい配合手法の一つだ。

トレード額が800万ユーロとも言われているTreveだが、今や凱旋門賞を優勝して最高クラスの栄誉を手にしたことで、その評価の妥当性を自ら示した。

加えて、その血統パターンからは繁殖牝馬としても大きな魅力を感じる。

個人的には、もしTreveが母になったら、彼女の世代で一度プールさせた母系のRivermanクロスを今度はRivermanを持つ種牡馬を配合することで、再びそのラインを強化する(クロスさせる)という血統パターンも有効ではないかと思っている。
[ 2013年10月25日 19:08 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)
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