私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
私的血統論 TOP  >  スポンサー広告 >  配合・遺伝 >  Xファクター 最終回 『4大Xライン』

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --年--月--日 --:-- ] カテゴリ:スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

Xファクター 最終回 『4大Xライン』

原著 『X FACTOR』では、ハートスコアの測定プロジェクトが行われたと言及しているのが、そのなかで明らかになったのが、特定のXラインに属する馬たちの心臓はおおよそハートスコアが同じということである。

特定のXラインとは、すなわちPrincequillo、War Admiral、Blue LarkspurおよびMahmoudのXラインのことだという。

これらは『4大Xライン』と評されるほど、他のXラインに比べて大きな心臓を伝える傾向にあるらしい。

ここで一つ断っておきたいのは、この測定プロジェクトはおそらく米国を中心に行われたということだ。

だから、結果として4大Xラインも米国に馴染みのある馬たちの名前ばかりとなっている。

もし、欧州でも同様のプロジェクトがおこなれていれば、そこにはHyperionやNasrullahのような名前が大きな心臓を伝えるXラインとして登場してくるかもしれない。

自分が言いたいのは、米血脈ばかりが優れているわけではないということだ。

それを踏まえた上で、先に述べた4大Xラインについて紹介していきたい。



4大Xラインのなかでも、とりわけ大きな心臓を伝えるのがPrincequilloのXラインだ。

このPrincequilloのハートラインを持つ馬の例としては、米3歳牡馬チャンピオンのKey to the Mintを挙げておきたい。

Key to the Mint

ハートスコアの測定プロジェクトのなかで、最も大きな心臓を有していたのがこのKey to the Mintだったという。

Key to the Mintの母Key Bridgeは不出走だったが、4大XラインのうちPrincequillo、War Admiral、Blue Larkspurの3本をXライン上に持つという、大変価値のある繁殖牝馬である。

原著ではKey Bridgeがダブルコピー牝馬として紹介されているが、さらにその母Blue Bannerもまたダブルコピーだという。

Key to the MintにはKey to the KingdomというG3勝ち馬の半弟がいるのだが、彼の娘や孫娘のハートスコアを調査した結果、Key to the KingdomはWar AdmiralのXラインを受け継いだとのこと。

Key Bridgeの視点から言えば、彼女はおそらくPrincequilloから受け継ぐX染色体とWar Admiralから受け継ぐそれとを持つ、ダブルコピー牝馬だったのだろう。

Key to the MintとKey to the Kingdomは兄弟であり、母馬からのみX染色体を受け継ぐ点では共通しているが、その受け継いだX染色体が兄弟で異なっていたことになる。

最近の活躍馬では、何といってもGalileoか。

Galileo

今や欧州のトップ種牡馬であるGalileoだが、原著『X FACTOR』によれば、母の父Miswakiを介してPrincequilloのXラインを受け継いでいる種牡馬に分類されるとのこと。



Princequilloに次いで大きな心臓を伝えると思われるのが、War AdmiralのXラインだ。

そして、おそらく現代の競馬において最も成功しているXラインだろう。

War AdmiralのXラインを受け継ぐ馬としては、やはりBuckpasserを挙げておきたい。

Buckpasser

Buckppaserは米年度代表馬に輝いているが、自身の系統を父系として繁栄させることには失敗している。

ただ、その心臓はXラインを介して現在でも多くの名馬に受け継がれている。

特にBuckpasser牝馬がMr.Prospectorと交配されたとき、その組み合わせから生まれた牡馬は素晴らしい成績を収めた。

例えば愛2歳牡馬チャンピオンのWoodmanである。

Woodmanは種牡馬になってから多くの牡馬を輩出したばかりでなく、Bosra ShamやGay Gallantaのような牝駒のG1勝ち馬も輩出して、自身の心臓を娘たちに伝えている。

原著で紹介されている、もう一頭War Admiralの心臓を受け継ぐ馬としては、本邦繋用のワイルドラッシュを紹介しておく。

ワイルドラッシュ

ワイルドラッシュは、残念ながら諸事情により産駒頭数は多くないものの、G1馬をはじめ多くの活躍馬を輩出している。

ワイルドラッシュの心臓の大きさは、Xファクターの考え方からすると牝駒にのみ受け継がれるわけだが、その観点からすると、父の代表牝駒であるクラーベセクレタなどはWar Admiralの心臓を受け継いでいるのだろうか。

クラーベセクレタは、Buckpasser5×5*6を有しているのだが、その3本いずれもがXライン上に存在するという事実は大変興味深い。



次に取り上げるのはBlue LarkspurのXラインだ。

このXラインはPrincequilloやWar Admiralが伝える心臓の大きさに比べると小さいものらしいが、それでもWar Admiralとのコンビネーションで大きな心臓を伝えることがあるようだ。

Buckpasserの母BusandaやKey to the Mintの2代母Blue Bannerなどは、War Admiralの心臓タイプに属するものの、その血統内にBlue Larkspurとのコンビネーションを有している。

Blue LarkspurのXラインを受け継ぐ娘としては、Banish Fear(Cosmic Bombの母、Prince Johnの2代母)やBlue Delight(米3歳牝馬チャンピオンReal Delightの母)などが挙げられる。

現役の種牡馬のなかでは、TiznowがBlue LarkspurのXラインを受け継いでいるという。

Tiznow

Tiznowの母の父Seattle SongのXライン上にはBlue Larkspurがあり、Tiznowはその心臓タイプを受け継いでいることになる。



最後に取り上げるのが、MahmoudのXラインである。

このカテゴリーには、当然Northern Dancerの名前が登場する。

Northern Dancer

そのXライン上にはMahmoudの名前があるほか、Gainsboroughクロスのうち1本がハートライン上にあり、Mahmoudの遺伝効果を強化しているようにも思える。

このほかに、同じく2代母にAlmahmoudを持つHaloも、MahmoudのXラインを受け継いでいるという。

そして、そのNorthern DancerやHaloをXライン上に持つFusaichi PegasusやWith Approvalなども、MahmoudのXラインを受け継いでいる種牡馬らしい。



以上が4大Xラインと呼ばれるものに属する馬たちであるが、原著にはもっと多くの名馬・名種牡馬・名牝の名前が大きな心臓を持つであろう馬としてリストアップされている。

興味のある方は、是非2冊の原著を手にすることを薦める。

『X FACTOR:What it is & how to find it:The Relationship Between Inherited Heart Size and Racing Performance』Marianna Haun著

『UNDERSTANDING THE POWER OF THE X FACTOR:Patterns of Heart Score and Performance』Marianna Haun著
[ 2013年01月11日 18:28 ] カテゴリ:配合・遺伝 | TB(-) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。