私的血統論

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ショウナンアデラ(GI阪神JF)

ショウナンアデラ

先週のGI阪神JFでは、出走メンバー中唯一のディープインパクト産駒だったショウナンアデラが優勝。

最後の直線での見事な切れ味、そしてまだ2歳戦とはいえ大きな舞台で勝ち切る底力などは、やはりディープ産駒である。

当場でもディープ産駒を生産・育成したことがあるが、品があって放牧地ではバネの効いた走りをしていた。

非常に高額な種付料のため、配合したいと思っても中小規模の牧場ではなかなか難しい種牡馬ではあるが、産駒の出来を見たり自ら生産・育成に携わってみると、毎年配合したいと思わずにはいられない種牡馬だ。

さて、ショウナンアデラであるが、彼女の母オールウェイズウィリングは米国キーンランド11月セールで購買された繁殖牝馬である。

http://apps.keeneland.com/sales/Nov09/pdfs/1093.pdf

自身は1勝馬ながら、ブラックタイプを見ると黒文字がぎっしりと詰まった底力を感じる牝系だ。

よく見ると、ショウナンアデラの2代母にあたるAlways LoyalはGI仏1000ギニーの勝ち馬、3代母のBalbonellaも仏GIロベール・パパン賞の勝ち馬で、その息子には種牡馬として凱旋門賞馬Anabba Blueを輩出したAnabaaの名前もある。

このように近親に活躍馬がいる牝系の場合、自分はその馬たちの血統パターンを調べることにしている。

その馬たちに共通項があるなら、その血統的特長を継続させる配合をすることにより、高い確率で勝ち馬を生産できるかもしれないと考えるからだ。

では、最初にショウナンアデラの3代母Balbonellaの血統を見てみよう。

Balbonella

彼女の血統には、Sir Gaylord≒RivermanによるNearco/Prince Roseのニックを活かした相似クロスがあるのが最大の血統的特長だろう。

さらに2代父Vaguely Nobleが持つHyperion/Pharosの組み合わせを、2代母の父KashmirもOwen TudorとBlue Trainを通じて2本持っている。

Vaguely Noble=Kashmir

上記血統表を見てわかるように、Blue TrainについてはPharosではなく全弟Fairwayを通じてこの組み合わせを活かす形になっている。

もし、BalbonellaがNearco/Prince RoseとHyperion/Pharosを活かす配合でGI馬になれたと推論するならば、その娘であるAlways Loyalにもこの血統的特長を継続させることが望ましい。

Always Loyal

彼女の父Zilzalには、Nearco/Prince Roseを持つボールドラッドの血脈があり、Hyperion/Pharosに関してはNureyevを通じて3本(Nearctic、Special、Forli)が存在する。

このような観点から、ZilzalはBalbonellaの血を活かす種牡馬として適していたと考えられる。

Always Loyalの娘であるオールウェウィリングの血統に関しても、父Elusive QualityがNearco/Prince Roseを持つ血としてSecretariat、Sir GaylordそしてNatashkaを保有している点は大きな特長だろう。

また、Elusive Quality内のOwen TudorやNearcticは、Hyperion/Pharosのニックを持つ血脈である。

その意味では、オールウェイズウィリングは1勝馬ではあるものの、牝祖の血統的特長はしっかり受け継いでいると見なせる。

その彼女にディープインパクトが配合されて生まれたのがショウナンアデラだ。

ショウナンアデラの血統で最大の特長は、Northern DancerとSir Ivorを組み合わせたAlzao≒Touch of Greatnessによる相似クロスだろう。

Alzao=Touch of Greatness

ディープの場合、このAlzaoの血脈をいかに用いるかが配合を考える上で重要になってくるが、Elusive Qualityを持つ繁殖牝馬にディープを配合すると、このようにダイナミックな血統パターンになる。

ここでのポイントは、Northern Dancerはその父NearcticがPharos/Hyperionを持ち、Sir Ivorはその父Sir GaylordがNearco/Prince Roseを持つという血統背景にある。

つまり、彼女の牝祖の血統的特長をそのまま継続し、Alzao≒Touch of Greatnessという形で相似クロスさせることにより、その影響を強化した血統パターンになっているのだ。

ちなみにTouch of Greatnessの名前は、前回このブログで取り上げたサトノクラウンのなかでも登場している。

その際は、Rossiniの母として取り上げた。

現在のディープ産駒の活躍から考えると、将来的にはディープ系種牡馬が多くスタッドインするはず。

そうなると、Touch of Greatnessの息子たちであるElusive QualityやRossiniの血脈は、海外で評価される以上に日本で重要視されるようになるだろう。

ところで、ディープインパクトが単純にサンデー系種牡馬だと考えると、繁殖牝馬側にはNorthern Dancerの血脈があることが望ましいということになる。

オールウェイズウィリングはNorthern Danccerクロスを持っている繁殖牝馬なので、この点は申し分ない。

また、Halo系種牡馬に対して相似クロスを用いようとするならば、Halo≒Sir Ivorの相似クロスをつくる配合手法が考えられる。

この相似クロスについてはディープ自身がすでに保有しているが、オールウェイズウィリングもSir Ivorを持っているので、父の血統的特長が継続されたと言える。

出走中唯一のディープ産駒が優勝したという点がクローズアップされている感もあるが、冷静に彼女の血統パターンを考察すると、純粋に彼女の競走能力が高かっただけかもしれない。

牝系の距離適性からするとオークスあたりは疑問符がつくが、桜花賞なら有力馬の1頭に挙げられるだろう。
[ 2014年12月18日 10:07 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)
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