私的血統論

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キングズガード(栗東S)

キングズガード

久々となる今年最初の更新は、OP勝ち馬のキングズガードについて血統考察したい。

先週のG1ヴィクトリアマイルでは7歳牝馬のストレイトガールの優勝が衝撃的だったわけだが、個人的に興味を惹いたのが同日の京都のメインレース栗東Sを快勝したキングズガードのほうだったのである。

少し出遅れ癖があるようで、今回のレースでもスタート時はあまり行き脚がつかず、道中は中団よりやや後方だったが3~4コーナーでジワジワと進出。

直線に向いてからは、ダートながら1頭だけ次元の違う末脚であっさりと他馬を交わして優勝した。

レースだけ見れば、2着馬ポメグラメネイトが勝って然るべき内容だったと思うが、あれを差し切るのだから能力的には重賞級と見てよい。

父のシニスターミニスターは、A.P.Indy系種牡馬であり、ケンタッキーダービーの前哨戦である米G1ブルーグラスSを勝っている。

血統的には、Nearco/Prince Roseのニックを持つ血脈を7本持っていて、その血統パターンからは柔軟性を感じさせる。

また、Nasrullahの血を多く持ち、一方でそれと近親関係になるRoyal ChargerやMahmoudも持つことから、これらの組み合わせから生じるスピードもシニスターミニスターの長所である。

Hail to Reason6×5・5を持つのもこの種牡馬の特徴であるが、これとシニスターミニスターの母側にあるGold Diggerの血と併せて、相似クロスを形成している点も興味深い。

Hail to Reason=Gold Digger

それぞれの直父系であるRoyal ChargerとNasrullahが近親関係にあることは既述したが、この2つの血脈は母系にSir Gallahad=Bull DogとBlue Larkspurを持つ点で共通している。

シニスターミニスター産駒でOPもしくは重賞勝ちのある馬は、今回のキングズガードのほかにはインカンテーション(重賞3勝)とダブルスター(OPアルデバランS)しかいない。

このうち、キングズガードとインカンテーションはHail to Reason≒Gold Diggerを用いているほか、Nearco/Prince Roseの流れも継続強化している。

ダブルスターについては、Nearco/Prince Roseの血脈は継続強化しているが、Hail to Reason≒Gold Diggerはない。

シニスターミニスターは血統的に日本のスピード競馬に向いていると思っているが、極端に血の質が高いタイプではなく、このあたりが活躍馬をコンスタントに出すためにはポイントになってくる。

当たり前のことであるが、この点を補完しようとするならば、母側の血統で補うしかない。

というわけで、今度はキングズガードの母キングズベリーの血統に着目してみる。

彼女の最大の血統的特長は、米G1ソロリティS(6F)勝ちの牝馬Squanderの4×4だろう。

キングズベリー

キングベリーは、芝1200~1400で3勝を挙げた馬である。

実際、父がキングヘイローで母父がデインヒルであり、両馬ともスプリントG1勝ちがあることを考えれば、この配合から短距離馬が生まれるのは自然なことかもしれない。

ただ、Squanderのような短距離で実績を残した血脈をクロスの形で持っていることも、キングベリーの能力に少なからず影響を与えているように思える。

さらに、牝馬クロスはしばしば瞬発力を遺伝させる傾向にあるので、このあたりも短距離向きの芝馬という素地を作ったのかもしれない。

Squanderクロスに関しては、Xファクターの観点からも評価できる。

すなわち、Squander4×4のいずれの血脈もXライン上に位置していて、Xライン上のクロスという名馬の血統パターンにしばしば登場する配合手法が用いられている。

Xライン上のクロスという点で言えば、Squanderの父Buckpasserもキングズベリーの血統においては5×5・5でクロスしているのだが、3本ともXライン上でクロスしている点もキングベリーの血統的特長の一つだ。

特にこのSquander~BuckpasserによるXライン上クロスの流れは、キングズベリーにとって、今後キングズガード以外にも活躍馬を送り出せる可能性を感じさせるものだ。

キングズガードの牝系からは、彼以外に大物が出ていないようであるが、キングズベリーの産駒については今後も注目したい。

そのキングズベリーを母に持つキングズガードであるが、彼の世代になってからの血統的ポイントとして、2点ほど挙げておきたい。

1つはThe Prime Minister≒ダンシングブレーヴによる組み合わせである。

The Prime Minister=ダンシングブレーヴ

一見するとそれほどの関係でもないように思えるが、いずれも直父系にNorthern Dancerを持ち、母系にIllustricusやSir GaylordといったNearco/Prince Roseのニックから成る血脈が存在する点で共通している。

このように、「Northern Dancer+Nearco/Prince Roseのニックから成る血」という特徴を持つ血脈はStorm CatやAlzao、ラストタイクーンなど比較的多い。

前述したシニスターミニスター産駒3頭においては、インカンテーションの2代母の父Polish Precedent、ダブルスターの母父アサティス、そしてキングズガード内のダンシングブレーヴがこの特徴を備えた血脈に該当する。

シニスターミニスター産駒が上位クラスで活躍するには、この特徴を持つ血脈が母側に存在するほうが良いのかもしれない。

もう一つ、キングズガードの血統的ポイントとして取り上げておきたいのが、Lassie Dear≒Pound Foolishである。

Lassie Dear=Pound Foolish

いずれもBuckpasser系×Sir Gaylord系という組み合わせを持っていて、血統的親和性が高い関係にある。

Lassie Dear、Pound Foolishといずれの血脈も血の質が高く、シニスターミニスター産駒の競走能力強化という点でプラスに働くのではないだろうか。

同父のインカンテーションはダート中距離路線で活躍しているが、キングズガードのほうは母の持つ牝馬クロスなどもアクセントとなって、マイル以下のスピードレースで能力を発揮しそうな血統背景を持っている。

これだけの血統パターンであれば、重賞勝ちも近いだろう。
[ 2016年05月17日 19:07 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)
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