私的血統論

馬産地・日高地方から競走馬の血統を考察するブログ
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キョウエイギア(GⅠジャパンダートダービー)

キョウエイギア

今年のジャパンダートダービーは、4番人気のキョウエイギアが直線外から力強く抜け出して快勝。

逃げていたケイティブレイブも粘って2着したのは強いと感じたが、今回のレースではキョウエイギアの強さが際立っていた。

青森県産のGI馬であり、先代のワールドファームさんとは面識があるが、本馬の生産者は個人名なので後継ぎさんなのだろう。

母のローレルアンジュも同牧場生産馬で、交流G2のエンプレス杯を勝った名牝だ。

最近は飼育管理が発達してきて、活躍馬の母や良血馬の母から活躍馬が出るパターンが多くなってきた。

大手牧場や日高だけでなく、青森からもGⅠ馬が出てくると、日本の馬産が総じてレベルアップしているのを実感する。

父ディープスカイについては、過去にXファクターに関する記事で触れてはいるが、本馬は牡馬なので直接的な関係はないことになる。

彼はダービーとNHKマイルCの勝ち馬で、サンデー系種牡馬でもあるので、当初は芝系の種牡馬として期待されていた。

ところが、産駒はなかなか芝で勝ち切れないところに、ダート替わりで活躍する産駒が増えてきたのである。

最近は、キョウエイギアのように最初からダートで使われる産駒も多くなってきた感がある。

Target調べでは、ディープスカイ産駒はこれまで中央で93勝しているが、そのうちダートでの勝ち鞍が71勝というデータがある。

その71勝のなかで、ダート1700~2000での勝ち鞍がなんと46勝。

全勝ち鞍の約半分、がダート中距離で挙げられたことになる。

要は、ディープスカイはダート中距離向きの種牡馬なのだ。

そう割り切ってディープスカイ産駒を見ると、種付料50万円(受胎条件)の種牡馬の産駒としてはかなり活躍しているように思う。

今後、同産駒がセールなどで人気が再燃する可能性は十分あるだろう。

さて、そのディープスカイの血統的特長だが、やはり彼の母アビの血統パターンが魅力的だ。

アビ 

まず、Secretariatが持つBold Ruler×Princequilloの組み合わせを、間接的ではありながらアビの母Carmelizedも持っている点が評価できる。

この組み合わせは、Nearco系×Prince Rose系によるニックスの延長線上にある組み合わせであり、ディープスカイが種牡馬になった際には強化したい血脈でもある。

しかし、アビの血統で最も評価すべきは、何と言ってもMiss Carmie4×3の牝馬クロスだろう。

牝馬クロスは、質の高い瞬発力を伝える傾向にある。

この血をクロスとして持っているわけではないが、息子のディープスカイは優勝した2つのGⅠレースで、いずれもメンバー最速の上り3Fを計測している。

それだけ切れる末脚を使えたということは、血統面からは母の持つMiss Carmieクロスが何かしらの影響を与えたのでないかと推測できる。

もちろん、ディープスカイの場合は多くのサンデー系産駒が持つAlmahmoudの牝馬クロスも持っているので、その血が影響した可能性も大いにある。

それでも、このMiss Carmieクロスの存在は、キョウエイギアにとって大きい。

このMiss Carmieと、キョウエイギアの母ローレルアンジュ内のSweet Tooth(Alydarの母)との間に血統的親和性があるからだ。

Miss Carmie=Sweet Tooth 

互いにNasrullah、PonderそしてTwosy=Two Leaを持つ点で共通している。

この組み合わせに魅力を感じて、以前この血統パターンを持つ配合を試みてみたが、残念ながら結果は伴わなかった。

血統的にも馬体的にも面白いと思っていたのだが、だからと言って結果が出るとは限らないのが競馬の世界である。

そこで発想の転換を図るか、あるいは「それでも…」と足掻いて信念を貫く配合をし続けるのか。

私の場合は、ケースバイケースといったところだろう。

長らく配合に携わっていると、血統的な相性だけを求めても結果が出ない配合もあることを痛烈に思い知らされる。

馬体や気性も、非常に重要なファクターなのだ。

さて、話しが脱線してしまったが、キョウエイギアの配合に再び目を向けると、Chief's Crown≒パラダイスクリークの組み合わせも無視できない。

この2つの血脈は、いずれもNorthern Dancerを持つ点で共通している。

加えて、Chief's CrownはSecretariatを、パラダイスクリークはRivermanというNearco系×Prince Rose系の組み合わせから成るニックスの血脈を持つ点でも同じだ。

もう一つだけ、キョウエイギアの血統的特長を挙げるならば、Raja Baba≒Irish Riverだろう。

Raja Baba=Irish River 

いずれもNasrullah系×Djebel系から成る血脈同士の組み合わせだ。

実はここまで指摘してきたBold Ruler×Princequilloの組み合わせ、Miss Carmieの血脈強化、Chief's Crownを活かす相似クロス、そしてNasrullah系×Djebel系の組み合わせを活かすという一連の配合手法は、GⅠ全日本2歳優駿を制した同父のサウンドスカイと全く同じである。

強いて言えば、サウンドスカイの血統においてはMiss Carmieの活かし方がMiss Carmie≒Sweet Toothではなく、Miss Carmie≒Tim Tamになっている。

Miss Carmie=Tim Tam 

Tim Tamは、サウンドスカイの母父Gone West内に含まれる血脈である。

こうして見ると、ディープスカイ産駒の成功パターンが垣間見えてきた気がする。

そのうち、またディープスカイを配合する機会があるかもしれない。


[ 2016年07月15日 20:22 ] カテゴリ:競走馬 | TB(-) | CM(0)
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